北山 早苗 http://sanae.voicejapan.net
活動報告バックナンバー
2003 年 11 月 21 日
福祉は金という園長、その心は・・・
〜さわやか早苗日記154〜
 委員会・県外現地調査3日目、宮崎県高岡町の少し人里から離れた山の中にある「さくら学園」という社会福祉法人運営の児童養護施設を視察。
 宮崎県でも虐待や子育放棄が原因で入所する子供が多く、県内の児童養護施設の合計受け入れ定員480人に対して477人の子供が入所しており満杯状態。これは長野県の状況も同じ、日本中そう。
 20日に行った「鹿児島自然学園」ではセラピストの副園長さんがこのような子供の状況の原因を「大人の混乱、混迷が子供に現れている、そんな大人を見て子供は自分のモデルがつくれない」と「父が真ん中に座り家庭が出来ていた時代から柱が消え、家庭が構造変化」「刃物で人を刺せぬ子は止める人、父や母が心に宿っているが、すぐに切れる子、人を刺してしまう子はゲームのヒーローが宿っている」と。
 「鹿児島自然学園」は児童心理寮育施設なので家族の治療も行い、最終的には家族のもとでの社会復帰を目指していると言っていた。反対に「さくら学園」では家庭に戻るケースは少ないので家庭支援まではできない、子供自身が学園から自立できるようにしていると。児童養護施設は家庭的に恵まれぬ子を最終的に受け入れ、ここを家庭として育て巣立たせる場なのだろう。
 15人の乳幼児の保育時間で床に座り歌を歌ったりしていて、私たちがのぞくと可愛らしく笑い手を振ってくれる、乳幼児期から高校卒までここで過ごす子供が多いという。帰りには寄り添って写真も撮っが、ぴたっと体をくっつけてくる子供の心を思うとやりきれない思いがした。
 学園舎は限られたスペースを工夫し、子供達の人権を守ることと指導のバランスを考えて造られていた。建設したばかりで綺麗、長野県で見た施設よりゆったりしているが、やはり学校という感じがしてしまう。大勢を育てる為には仕方ないのかもしれないが、学校が家というのはやっぱり何だか切ない。
 「さくら学園」では里親制度も考えてはいるが、里親と里子の信頼関係が崩れたときの事を考えると慎重にならざるをえない、子供は再び心に深い傷を負い、大人への信頼を取り戻すことが出来ないと言う。職員は皆住み込み、自宅や職員寮は施設に隣接、学園が子供達の最終的な責任を負う場所であると、園長は考えているのだと思った。
 園長が「福祉は心と愛と思ってきたが、このごろ福祉は金だと変わった、本気で処遇するには・・・」と話したのが印象的。(続きは明日)

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