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2004 年
4 月
6 日 企業国家の日本では、官僚機構を温存、地方自治を阻んだ 〜さわやか早苗日記235〜 |
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(昨日5日の日記、宮本憲一・滋賀大学学長著『地方自治の歴史と展望』を読んだ続き)宮本さんは、日本は「企業の利益が優先され、経済成長を国民のアイデンティティーとする企業国家」であると言う。ここでは「働いて汗水流しているものが、なぜ働かないものの福祉の為に税金を出さなければならないのだ!」という主張で福祉国家は拒否される。 戦後の日本では、地方自治制度の遅れは財政自治権が未確立なことにあるとされ、1950年にコロンビア大学からシャウプ教授が使節団としてやってきて、「日本は行政が縦割りでひも付き補助金があるために地方自治の発展が阻まれている」と、財源をひものつかない交付金へ繰り込む必要があるという勧告をした。しかし、日本の中央官僚機構が猛反対をし、国庫補助金は減るどころか増えた。 企業国家の日本では、企業におんぶをするかたちで地域開発が優先され、補助金は企業国家と結びついた保守主義を育てる政策手段である。国の行政改革は生活保護費や保育・教育関係など国民生活や福祉に直接結びついた国庫負担金はカットしても、補助金はなかなかカットしようとしない。これは、中央官僚が財布のひもを握っていたいが為に官僚機構を温存し続けてきた日本の政治の仕組みがあるからだ。 20年で180度も違うような政策の方向転換をする国の都合は、中央官僚のための都合であり、これは昨日の日記に書いた障害児教育の政策にかぎったことではない。 シャウプ教授は地方自治体が行う事務(行政の仕事)について、日常生活で住民が必要とする事務を市町村が責任を持つ、残った事務で広域にわたるものは府県がする、それでも残った軍事や外交というものが国の事務と決め、勧告した。しかし日本では未だ持って、事務を国が決め、まずこれは国、これは府県、市町村と上から決め、下している。 行政というのは国が決めることではなく、教育や福祉を充実してくれ、公害を防止してくれ、自然を保護してくれなどの住民のニーズでおこってくるものである。そのニーズで、どのような公共サービスを行政が行うのか決まるのでなければいけないというシャウプ教授の考え方を、行政に携わるものは、パブリックサーバントとして肝に命じないとないといけない。自治体職員、首長や議員は住民自治のために働き、けっして(国家)権力や中央官僚の手先になってはいけなのだ。 住民もお任せ民主主義ではなく、住民自治を担っていかないといけない。宮本さんは20年前に『地方自治の歴史と展望』の本に「これからの住民運動はまちづくりを創造する運動でなくてはならない」と書いている。 私たちがやっている穂高町山麓まちづくり懇談会のテーマは、「まちづくりで大事なことは、自分の幸せは回りの人々の幸せによって成り立つ」という考え方である。 住民自治も、まちづくりも、福祉も自分たちだけが得をしようとしても、そうはできない。全体が良くなっていかないと叶わない。 | ||
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