北山 早苗 http://sanae.voicejapan.net
活動報告バックナンバー
2005 年 5 月 20 日
環境教育の原点はここに。法や制度の枠外への支援は難しい行政
〜さわやか早苗日記378〜
 12日にあおぞらでは、ソフトエネルギーの町、岩手県葛巻町に環境へ配慮した地域づくりの調査に行き、数カ所で環境教育の視察もさせてもらった。
 葛巻小学校では、14〜16年度の指定校として、子どもが先生、大人が生徒となって、校内だけでなく家庭でも省エネに取り組んでいた。NHKの子どもニュースでも取り上げられ、研究の成果発表では、多くの教育関係者から素晴らしいと高い評価をいただいた。
 ただ、視察後の3人の感想は、
 林議員「子どもの頃から、環境に対する意識付けが必要だから、その点で素晴らしい。長野県でもどんどんやらなくては」
 宮川議員「しかし、指定校でなくなってから続くのか?次の指定を受けたり、先生が変わると、続かなくなる場合が殆ど」
 私「やらないよりは、やった方が良いという感じかな、省エネという手段が目的になってしまっている気がする」と。

 省エネに特化させて、そこから環境を考えることも間違いではないが、これが環境教育というのは、なんだかしっくり来ない‥‥と思った時に、穂高町で野外保育を行っている森の子のことが頭に浮かんだ。

 葛巻町視察の最後に行った、「森と風のがっこう」では、NPOの方々が、山の中の十数軒の集落にある廃校になった分校を借り、子ども達の居場所づくりをしていた。
 ここには、葛巻町の子どもばかりではなく、岩手県内からも子ども達がやって来て、自然を体験をしながらすごす。東北の山間にある田舎町の葛巻の子さえ、初めてここで川遊びを体験するそうだ。葛巻のお年寄りや大人、岩手県内の学生などもやってくる。
 廃校舎にコンポスト・エコトイレや、ドラム缶風呂のある浴室を継ぎ足したり、物置だった建物の骨組みを残し、土や木、ガラス瓶等を使って喫茶店を創ったばかりで、廃材が素敵なデザインの椅子やテーブル、家に生まれ変わっていた。ペットボトルの太陽光温水器、手づくりのバイオ・メタンガス発酵装置もあった。
 見ているうちに、目指しているものは、穂高の森の子に、森の園舎(フィールド)を貸しているペンションオーナーの胸の中にあるものと、似ていると思った。
 ボランティアでお手伝いをしている岩手大の学生に「私の家の近くでも、同じようなことをしているところがある」と名前を告げると、知っていると言っていた。「そこでは、森の幼稚園をやっている」と話したら、「エ〜、ここでもやりたいんです」と森と風のがっこう事務局の女性が言っていた。

 私は、あおぞらの二人に「環境教育の取り組みを見たいなら、まず身近の県内にある、森の子を見せてもらいませんか?森の子は環境教育の原点、ホンモノ」と話した。

 昨日3人で森の子を訪れた(写真)。3歳児が増えたこともあり、3人の先生の体制で頑張っていた。しかし、自由保育を行う園への行政支援は未だもらえていない。それでも、昨年県が母親達の活動に支援した僅かな補助金で、思い出のアルバムを手づくりした。
 林議員はアルバムを駒ヶ根で見せると借りて行き、宮川議員は環境教育というより、人間教育の原点だと感想を話した。
 週1回は3歳未満のちびっ子会を開き、お母さんも子どもとゆったりした時間の中で、心の洗濯をしている。中には、ここに来ていなかったら子どもを虐待していたかもしれないと話す母親もいるという。公立保育所で不登校になった子も森の子では伸び伸びと過ごしている。
 このようなところに行政が補助すれば、本当に費用対効果のある税金の使い方と言えるのに、法や制度に守られた人にしか行政の手は届かず、『想い』でつながり頑張る所には届かないのが現実だ。
森と風のがっこう

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