北山 早苗 http://sanae.voicejapan.net
活動報告バックナンバー
2007 年 1 月 22 日
見直し事業に見える、村井県政の姿勢。弱者の切り捨て?
〜さわやか早苗日記429〜
 「田中前知事が提案した県政改革が今後どうなるか、村井県政を検証したい」先日、県議選に正式に立候補表明した人の談話が、新聞に載っていた。改革を後戻りさせたくないと言われるが、この人は、マスコミは、或は皆さんは、どんなことをイメージしているのだろうか?
 村井知事が、浅川にダムを造るかもしれない、側近人事を更に行うかもしれない、無駄な道路を造るかもしれない、借金を増やすかもしれない、県政の公開・透明性が後退するかもしれない、等々、様々なことが懸念されると言われている。

 私は、昨年暮れに発表され、送られて来た『19年度予算要求概要』の中の、主な見直し事業を見て、「やっぱり、、、」と思った。田中前県政で行われて来た『きめ細やかな施策のための事業』が姿を消している。
 「障害者生活支援コーディネーター設置事業(10圏域に障がい者の様々な相談役をおく事業」「雨水の各戸貯留施設設置支援事業(脱ダムをみんなで目指す事業)」「一般廃棄物減量化・資源化推進市町村協働事業(ごみ0ウェイストの上勝町を目指す事業)」「信州農業再生戦略プロジェクト事業(環境に優しい農業を目指す事業)」「就学時前虫歯ゼロ事業(食育や健康の基礎である、歯の健康習慣を幼児の内から身につけるもの)」等々、信州モデル創造枠と言われた事業だ。
 知事が替わったら、方針も変わるのはやむを得ないと言うかもしれない。しかし、これらの事業は、障がい者など社会的弱者への配慮、環境への配慮、小さな町村への配慮など、県政の中でともすれば置き去りにされて来た、あるいは見過ごされて来たことにスポットを当てたものであり、知事が替わったからと言って、廃止するのでは、弱者切り捨てと言える。
 また、村井県政での、これらの事業の主な廃止理由には「本来は市町村が行うべきもの」が挙げられている。しかい、小さな山間の町村が多い長野県では、市町村の行う施策を補完することも、県の大事な役割である。また町村によっては、町村民が継続を望んでも、財政難や人在不足、或は県の事業廃止を理由に、行わない可能性もある。県の事業廃止は、小さな町村民の切り捨てと言える。
 更に、コーディネーター事業などの廃止が目立つが、コーディネートが出来る人材は少いのが現状で、人材育成は2、3年では出来るものでなく、長期に渡って行う必要があり、事業の廃止は拙速すぎる。

 あおぞらでは、今日の午後1時半〜、主な見直し事業の存続や発展等を求めて、村井知事宛に要望書を提出する予定だ。内容は、

『雨水の各戸貯留施設設置支援事業』
 廃止ではなく、逆に、浅川の内水災害の軽減のためには、もっと積極的に進めるべき事業である。「塵も積もれば山となる」の考えで、長期にわたって広める必要があるため、流域対策の一つとして国からの補助金で行えるよう、国にも働きかけるべきである。

『障害者生活支援コーディネーター設置事業』
 廃止ではなく、むしろ、事業拡大すること。コーディネーターの出来る人材は各圏域に少ないのが現状であり、長期的に行わないとコーディネーターは育成されない。また、市町村は日常的な生活支援などに追われており、障がい者の一生を視野に入れて行う生活支援コーディネートは、県が、市町村の行う日常的支援を補完するものとして、広域的・長期的視野に立って積極的に行う必要がある。

『就学指導育成専門員設置事業』
 障がいのある幼児や児童が、その子にあった教育環境の中で育まれるために、市町村任せではなく、県として積極的に取り組むべきことである。これまでのたった6人の専門員では少なすぎる。もっと大勢の支援員を配置することが望ましく、廃止ではなく、事業拡大すること。

『一般廃棄物の減量化・資源化推進市町村協働事業』
 廃棄物の発生抑制と減量化を積極的に進めるため、「出来るだけ燃やさない、埋め立てない」を実行するための具体的取り組みを、市町村と協働で行ったり、支援したりすることが必要。81の市町村がある長野県で、僅かな市町村に対してモデル的に行っただけでは不十分である。廃止ではなく、拡大すべき事業である。

『就学時前虫歯ゼロ事業』
 推進してからはまだ1年も経過しておらず、続けてこそ効果が上がるはずだ。廃止理由に受診率が低いとあるが、積極的なPRなどはしたのか。また、歯科医師会からも、単に虫歯の有無をチェックする市町村が行う検診に比べ、咬合状態をはじめ口腔内の丁寧なチェックが出来ると好評であった事業だ。歯の健康は身体の健康の基本であり、幼児期に母親とともにそれを学ぶ良い機会である事業のため、継続すること。

『トライアル雇用支援事業』
 有効求人倍率が改善傾向にあると言うが、若年者や障がい者の雇用状態は厳しさを増し、格差社会が広がっている。県として積極的な支援が必要だ。廃止ではなく、もっと多くの事業所に普及を勧め、事業拡大すべきものである。また、職業能力開発コーディネーター設置事業は、コーディネーターの人材育成という観点からも、縮小ではなく、拡大し、支援体制を強化すべきである。


『信州農業再生プロジェクト事業』
 国が大規模農業支援に政策転換する中で、意欲ある個人、或はグループが有機農法で付加価値の高い農産物をつくる取り組みを支援することは、将来にわたって長野県の農業や環境を守る意味でも、大変重要なことである。有機農法への転換が年数のかかることであるため、継続した支援が必要であったり、新規参入者を増やしたりするためにも、縮小ではなく、むしろ事業拡大すること。

『建設産業構造改革支援事業』
 県のみならず、国や市町村の公共事業が削られ、建設産業が厳しさを増す中で、構造改革に取り組む意欲ある企業に対する長期的な支援は、これからも積極的に行うべき事業である。経営多角化・新分野進出を支援する相談員の育成という観点からも、また定着するには補助金を含む息の長い支援が必要という観点からも、縮小ではなく、むしろ事業拡大すること。

『中学校の図書館等を活用した読書活動推進事業』
 公共図書館がない町村に暮らす住民にとって大事なサービスであり、「対象町村の希望で」ではなく、「対象町村民の希望で」行うために、廃止しないこと。

『景観育成住民活動支援事業補助金』
 観光県である長野県は、景観育成に力を入れることが重要。景観育成が行われた地域の範囲は一部に過ぎず、観光県としては全く不十分。広域的に行うには、廃止ではなく、もっと事業拡大するべき。

 この他にも、あおぞらでは、昨年11月に要望した内容等を含む、以下の点などについて要望する。
・浅川のダム問題について、すでに策定されている河川整備計画に基づき改修を早急に進めること。
・市町村への県職員の派遣制度をやめずに、更に積極的に行うこと。
・県財政の再建を視野に県債に頼らない財政運営をすること。
・松本糸魚川連絡道路は、豊科インター付近を起点、現道改良を基本で。
・長野県公衆衛生専門学校(歯科衛生士学科)の廃止方針を撤回すること。   
・子どもほっとサポート事業やスクールカウンセラー事業を拡大すること。

県民の皆さんも、ぜひチェックし要望を。意見募集受付は今日まで、まだ、間に合う。
19年度予算要求、見直し事業

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