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2007 年
9 月
18 日 村井県政のめざす廃棄物条例の問題点、県民主体とは無縁、国追従 〜さわやか早苗日記455〜 |
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15日(土)松本勤労者福祉センターで、『村井県政のめざす廃棄物条例の問題点について』という、あおぞら主催の学習会を、住民と共にゴミ裁判を闘っている梶山正三弁護士を講師に招き、開催した。共催のNPO法人・日本有機協会、八ヶ岳周辺のごみ問題を考えるネットワーク、黒沢自由塾、ごみゼロの会、はなのき友の会など、県内中の環境問題やゴミ問題に取り組む県民など、90人以上が参加し、熱心に梶山氏の話を聴いた。共産党県議団やトライアル信州の県議や、市町村議員も多数参加した。 村井県政は廃棄物条例の来年2月県議会への提案をめざすとして、8月に骨子案を発表した。それを見て、私は驚いた。 田中前県政で提案された旧条例案に、県議会が「処分場建設の計画協議の対象に、市町村の設置する一般廃棄物の処分場も含まれ、県の干渉だ」と反発、継続棚上げにした。結果、県政が代わり廃案となってしまった。そんな中で、村井県政で出された新条例案は、問題となった一廃処分場を計画協議制度から外した他にも、『住民の健康や環境を守る視点』『発生抑制』『住民参加』の仕組みなどが、消されている。 新条例は、紛争を避け、処分場を確保するための手続きのみを定めようとするもので、これでは、住民の立場に立った条例や廃棄物政策とは無縁の、業者や行政のための条例案となり、全くの、県政の後退と言える。 旧条例案の策定に関わられた梶山氏は、「ぜんぜん違っちゃたな」と言いながら、”旧条例案でめざしたことは何だったのか”を話された。 まず、「国の廃棄物行政は間違いなく破綻する、地方はこれに追従してはいけない」と、梶山氏は言う。国の政策は『ゴミを作ろうとするもの』だからだ。 梶山氏が国のゴミ施策の特徴としてあげたのは、「中央集権的・・地方に勝手なことをさせない」「発生抑制の回避・・発生抑制なんかやると日本経済は失速する」「脱埋立・焼却強化・・埋め立て地が足りないから燃やして容量を少なくする」「末端処理技術の強化・・技術を磨けば全て解決する」「リサイクル信者の育成・・最後は結局ゴミになるのに”リサイクルは良いことだ”と国民に信じさせる」ということだ。 実際には埋立ゴミ量は着実に減っているにもかかわらず、なぜ大型焼却炉や溶融炉などを造らせたいのか?その裏にはゴミマフィアたちがいると梶山氏は言う。「ゴミがたくさんでないと困る人たち・・廃棄物処理業者、プラントメーカーなど」「ゴミ処理施設建設でもうける人たち・・プラントメーカー、ゼネコンなど」「製造物が早くゴミになることを願っている人たち・・製造事業者、流通業者など」「建物が早く壊されないと困る人たち・・ゼネコン、土木業者など」「利権に巣食う人たち・・官僚、政治家、学者など」「便宜を図ってやる人たち・・官僚、御用学者、コンサルタントなど」 ゴミマフィアがゴミ行政を牛耳っている限り、ゴミは減らない。大量消費・大量廃棄からの脱却はできない。 彼らの手からゴミ行政を取り戻す必要がある!それを長野からやろうとしたのが、旧条例案だった。 旧条例案がそのために据えたものは、「1、総合計画としての発生抑制・資源化計画」「2、県民参加と行政権限発動請求権」「3、不法投棄・脱法行為を防ぐための仕組み」だった。 1の発生抑制・資源化計画は、公開の場の審議で創られる。10年ごとに目標をたて、概ね3年ごとに改訂、県民からの改訂請求権もあった。年度ごとの目標もたて、計画策定委員会によって公開の場でチェックされることになっていた。 2の県民参加は、発生抑制・資源化計画への参加の他に、県民が主体となる仕組みが様々な形で盛り込まれていた。廃棄物処理施設の設置にあたり許可や届出に先立って行う計画協議は、事業者と(地域住民などの)利害関係者と県民が、公開の場で環境配慮や土地利用面からの整合性などを、代替性や必要性も含めて審議するものであった。また、県民からの申請で知事が認定する県民環境協議会は、廃棄物処理に関して環境や健康面での調査や監視活動をする制度で、廃棄物の不適切処理や不法行為について、知事に対して行政権限発動請求ができた。更に、自分たちの地域は自分たちで守ろうとする県民(地域住民)と県が半分ずつ費用を出し合って行える、環境モニタリング制度もあった。 3については、まず「自社処理や有価物解釈が違法行為を招く」「排出事業者から委託業者に廃棄物が渡ると責任が切れる」「不法投棄の90%が解体廃材」「小規模施設が違法処理の温床」「アスベストは解体廃材と混ざると所在が不明になる」ことが、不法投棄・脱法行為を招く主な原因であるとして、これを未然に防ぐための仕組みを盛り込んでいた。例えば、廃タイヤなどリサイクル目的と称されるものについても『準廃棄物』として規制対象とする、委託業者の違反については排出事業者にも勧告ではなく措置命令がかけられる、解体工事について最終処分まで確認ができるよう契約書の写しなどを提出させる、自社処理と称しての不適正処理を防ぐため一定規模以上の業者には保管場所や処理見込みなどを毎年報告させる、県民や県民協議会などによるクロスチェックができる等の仕組みが盛り込まれていた。 このような旧条例案が目指すのは、「廃棄物の発生抑制等に関する良好な環境の確保」の題名の通り、『環境の質を維持して県民の健康を守る』ことである。 ところが、村井県政の新条例案の題名は「廃棄物の適正処理の確保」である。ゴミは出るものだから処分場を確保するために、『県や市町村が行う事業に協力するように』というのが『県民の責務』として掲げられている。 県民参加とは名ばかり、上意下達の国のゴミ政策をそのまま県民に押し付けるものとなっている。村井県政のゴミ処理についての認識は、廃棄物処理法の改正された18年前の国の認識とそっくりの、時代錯誤そのものだ。 梶山氏は他にも、村井県政における新条例案の本質を「廃棄物施策と環境保全の密接な関係が認識されていない」「国の廃棄物行政の欠陥に対する認識がない」「ゴミ減少時代への認識がない」「施設主義への反省がない」「県民参加システムを構築する意志がない」「不法投棄・違法処理の原因に対する認識がない」「事業者責任実現の意思がない」と、手厳しい。 梶山氏は、県レベルで事業者責任を課すことはいくらでも可能で、スウェーデンでは、市や県で行っていると言う。 国は、ゴミが足りない市町村の過大なゴミ焼却施設で産廃を燃やさせる方針だ。また、事業所から出すゴミは事業に伴うものなので事業主がその処理費用を負担するべきものなのに、市町村のゴミ焼却施設は、半分以下の安い処理料金で受け入れ、税金で処分する仕組みとなっているケースが多い。新条例案で、市町村の一般廃棄物の施設を計画協議制度から外し、ゴミマフィアの手にゆだねてよいのか? 村民の健康や景観への考慮から、役場の近くに屋根付きの焼却灰埋立処分場を二つ建設した山形村の前村長は、「地方自治体は交付税の削減でつぶれる前に、ゴミでつぶれてしまう!」と嘆いていた。 村井知事や県職員、県議たちはこのような悲鳴や、廃棄物問題に苦しむ県民の声に耳を傾けることから、条例創りをはじめるべきだ。 廃棄物条例学習会・アンケート調査結果 | ||
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