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2003 年 8 月 24 日     カテゴリ:活動報告
拾ヶ堰の学習会と、20歳の青年の心のふるさとの景色
〜さわやか早苗日記100〜
 江戸時代につくられた安曇野を流れる拾ヶ堰(じっかせぎ)の未改修部分1.8kmのうち、堀金役場近くの1kmが今秋から改修予定。ここは堰の土手に樹木があり、安曇野らしさがのこる所。残すことが出来ないかと、「拾ヶ堰と安曇野の景観を考える会」が学習会を開きました。
 1回目の学習会も案内をもらったが、伊那に行ったりしており参加できなかった。
 2回目の今日は長野県水辺環境保全研究会副会長の浜栄一氏が「堰の改修が生物にもたらした影響」というテーマで講演。
 1960年頃安曇野に東山から春の安曇野を見た景色は、ボワーっとグレーに煙っているよう、レンゲ畑がごくわずかに赤く見えただけで、これは小学校時代の諏訪盆地と同じ色だと思ったそうです。循環型生活様式をとっていた昔の里山の色はグレーだったと。
 その後、アオコの緑との赤いトタン屋根、放置された林の緑で諏訪盆地は原色の景色に、安曇野も同様に原色に。
 また拾ヶ堰には、かってはオオルリシジミ(レッドデータブック該当種)など森林性の蝶がいたが、現在は草原や荒れ地にいる蝶が殆ど。これは堰の周囲に水脈があり蝶の食べる植物があった、かっての多種多様な生物の生活空間が、コンクリートと外来植物で覆われ失われたため。人間のずくなし結果だと。
 ディスカッションでは講師の方などから、自然型改修を試みているが、お金と住民側のずくもいると。また浜氏からは、学習会より堀金住民の意見収集の方が先ではないかと厳しい意見も。しかし農水省も一部の住民にしか説明してこなかった為、主催者の方たちは要望書を送ったので回答を求めると。
 田中知事は先日の安曇野訪問でここを視察、工法に納得できなければ県負担分は出さないと言ったそうだ。

 学習会終了後、現場の写真を撮りに行くと自転車で来た青年が橋の欄干に腰掛けて拾ヶ堰をじっと見ていた。未改修で木に覆われた拾ヶ堰はうす暗く、鴨たちがゆったりと過ごす、ここだけ時間が止まったような空間でした。
 青年は、小学校に通う時いつも見ていた懐かしいこの場所が、改修でなくなるので、見ておきたいとやって来たそうです。私が「このままじゃあいけないのかなあ」と言うと、青年は「溢れたことなどないのにね」と。いつまでも見ている20歳の青年の、心のふる里の景色なのでしょう。


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