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2004 年 4 月 5 日     カテゴリ:活動報告
文科省の障害児学級廃止は国や官僚の都合、地方自治のあり方とは
〜さわやか早苗日記234〜
 文部科学省は「特別支援教育」をすすめ、小中学校に設置されている障害児学級を廃止しようとしている。障害を持つ子供は地域の通常学級に在籍しながら「特別支援教室」に通うというのだ。障害を持つ子供が分け隔てられるのではなく、多くの他の子供たちとともに学び育つ、そのことは良いことだ。しかし、北欧のように障害児がいるクラスには先生がもう一人つくなどの支援体制はない。「特別支援教室」には安定した担任の保障もなく、障害児学級はお金がかかるから廃止というのだから、日本の教育のお粗末さには呆れる。
 私がもう一つ呆れるのは、私が小学校教師をやっていた20年ほど前の文部省の方針は、障害を持つ子を分け隔てて、通常学級を望む親の希望があっても、できるだけ障害児学級や養護学校に入れさせることであったこと。本来は、障害や子供にあわせて、いろいろな選択肢があるように支援体制を充実するのが、望ましい障害児教育のあり方だ。それを国がわずか20年で180度も違うような方向転換をするのは、残念ながら日本の教育は、子供主体ではなく行政の都合で行われているからだと言わざるを得ない。行政の都合とは国や官僚の都合である。

 私は今、宮本憲一・滋賀大学学長著『地方自治の歴史と展望』という本を読んでいる。先日3/27に設立された「長野県住民と自治研究所」の記念講演で聴いた宮本さんの話はすばらしく、また、20年も前に書かれたこの本には、今の時代が必要としている地方自治のあり方が示されている。

 3/28の日記に「長野県が赤字再建団体に陥ったときに、労働組合側から自治体の行財政改革を点検する動きが始まり、(国家)権力の手先ではなく住民自治のために住民全体にサービスするのが公務労働と打ち出した」という宮本先生の話を書いた。
 この翌年の1957年に山梨県で自治労による地方自治体研究集会をひらき、「自治研究活動は住民の為の地方自治をつくりあげる”自治労の運動”」と発表されたそうだ。宮本さんもこの運動の発足を手伝い支えたが、妥協の末”自治労の運動”となったことに不満が残った。自治研は地方自治を住民の手に取り戻す国民運動であり、これは自治労を乗り越えていくものだからであると考えたからだ。
 そうであっても、自治研集会は初期には非常に健全であり、1961年の第5回静岡県での大会では「地域開発の夢と現実」というテーマの集会を行った。赤字再建団体のときには、ボーナスはおろか2ヶ月前の給料を職員に払えない自治体や、生活保護世帯に生活保護費を払えない自治体、公共事業をやっても零細業者に事業費を払えない自治体があったそうだ。そこで、大部分の自治体は地域開発で地域の所得を上げ、地方財政を改善しようと考えていた。このような中で地域開発に反対することは、自治体職員自らの職場を奪う可能性がある。ところが自治労が住民の立場でこれをもう一度考え直そうとしたのだから、すごい。
 これがきっかけで、自治体職員からの四日市公害告発がおこった。(続きは明日の日記)


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