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2005 年 8 月 14 日     カテゴリ:活動報告
ゴミ問題の視察<4>廃棄物政策は有害物質回避戦略を地方から
〜さわやか早苗日記342〜
 (前回の続き)関東弁護士連合が出した「北欧の環境戦略と日本」という本を読みながら、長野県議会百条委員会のニュースを聞いていたら、居眠りし、夢を見た。

 北欧諸国の廃棄物政策等を紹介するその本によると、日本との大きな違いは、北欧諸国の政策が『予防原則』の上に成り立っている事だ。これは、有害物質を環境中に廃棄した時に害を防ぐためにかかる費用よりも、有害物質はつくらないようにしたほうが、ずっと安上がりだという考え方による。
 たとえばスウェーデンでは、ダイオキシンの元凶といわれるPVC(ポリ塩化ビニル)は、包装材料としての使用を1990年7月から中止した。ところが日本はどうだろう。PVCラップは依然として販売されている。日本では、PVCは燃やし、高いお金(税金)をかけて焼却炉に設置したバグフィルーターでダイオキシンを除去する。
 有害物質を環境中にバラまいてから回収するよりも、もとで予防する方が遥かに良いことは誰が考えても分かるが、それが出来ない日本。
 この本は、梶山正三弁護士によって「今、世界でもっとも貧しい国は日本やアメリカではないだろうか?」という後書で結ばれている。
 経済至上主義、企業利益優先の政策は、日本中の至る所に函館東山地区をつくる。私たちが出来る予防策は、これ以上持ち込ませない、施設や必要以上の便利な道路を造らせないなどしかないのだろうか。
 驚いた事に、スウェーデンでは環境政策が、ストックホルム市の『環境2000』で見られるように有害物質の規制等、自治体レベルでまず実践される仕組みになっている。日本で言われる、国が変わらなければ何も出来ないというのは、嘘である。

 最大の予防はまず教育だ。
 本の中には、「北欧の地方自治体による優れた環境保護政策が実現できる背景には、例えばデンマークから始まったフォルケ・ボイスコーレという民衆教育運動がある」と紹介されていた。
 函館等のゴミ問題視察の次の日は、札幌郊外の『酪農学園大学』で資源循環型酪農経営等の視察をさせてもらった(写真)。 ここには『長野県基本計画の議決条例』を学んだ(6/1日記参照)時の講師、地方自治の河合博司教授がいる。
 学園は、創設者の黒澤酉蔵が約70年前に提唱した『循環農法‥‥農業とは天・地・人の合作によって人間の生命の糧を生み出す生業である』という思想のもと、環境をキーワードに教育を行っている。
 酪農学部の干場信司教授は、経済性のみによる評価で、海外から大量の穀物を輸入して乳製品向けに大規模に乳牛を飼うことを目指す、国の政策に疑問を投げかけている。安さを優先させる体質は莫大な量の穀物飼料輸入を許容し、それが家畜糞尿の生産量と還元すべき土地面積とのアンバランスをもたらす。
 ヨーロッパでは、すでに耕地面積当たりの環境負荷規制が行われ、例えばデンマークでは1ha当たりの飼養乳牛を2.3頭から1.9頭に減らそうとしている。酪農学園大学でもこの考えのもとに、牧草耕地面積に見合った数の乳牛が飼われていた。
 学園内では、夏休み期間中にも関わらず、多くの学生たちが集い、自主的に学ぶ姿が印象的だった。

 高校改革の白紙撤回を求めた県議会は、何の代替案も出さずに、知事を引きずり降ろすのが目的の百条委員会に明け暮れている。
 そんな議会を尻目に、たとえば、環境を学ぶ意欲ある若者が集う高校を4通学区に設置する、長野県では有害物資はつくらない、使わない、販売しない事が企業活動に課せられるなど、たとえ議会に反対されようが、知事はバンバンと環境政策を打ち出している、そんな夢だった。
酪農学園大学HP


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