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2006 年 10 月 21 日     カテゴリ:活動報告
後戻りの兆しどころか、後戻りへまっしぐら?表に見えぬ後戻り
〜さわやか早苗日記416〜
 9月定例県議会が終った。マスコミから、「今回の県議会の感想を一言で」と、聞かれた。私は、「後戻りの兆しどころか、後戻りへまっしぐら?という感じ」と答えた。

 県議会最終日の本会議で、『長野オリンピック招致委員会の会計帳簿焼却』の解明を行う「百条委員会」設置について、再び継続審査となってしまった。理由は、会計帳簿のコピーなどを発見し、疑惑の一端を報告書にまとめた「長野県調査委員会(田中県政で設置)」が、調査資料を公開しないため、2重の調査は無駄というもの。要は、議会は「百条委員会」をつくって調査したくないので、人のせいにしてしまったということ。
 おまけに、田中県政で設置した「長野県調査委員会」を、村井知事は役目が終わったと、解散宣言をしてしまった。理由は過去を掘り起こしても仕方ないからというもの。

 他の後戻りは、例えば、2年間で1000人近くもの職員が禁煙した評価を、私が質問しても全く答えのなかった『禁煙施策の後退』。
 禁煙施策を決めた部長会議だが、部長会議そのものがありのままの議事録と音声公開から要点のみの公開となったこと、脱ダム宣言を含む過去の6年間のホームページが抹殺されたことなど、『情報公開の後戻り』は、県民の目にもわかりやすい後戻りだ。マスコミ的にも話題になった。

 土木員会では、浅川ダムに後戻りするかどうかに、注目が集まった。土木部長は20日、ダム建設反対の流域住民らでつくる浅川・千曲川等治水対策会議と県庁で懇談後、浅川の治水対策について、国土交通省や長野市との調整を経て12月県会前に方向性を固める考えを示した。
 浅川の治水安全度は1/100確率、基本高水流量450tは変えないと、村井知事も土木部長も明言した。しかし、住民と県とで1年間に11回もの検討会議を開いて進めて来た高水協議会では、8月25日に中間報告を出し、今までの基本高水流量の算定手法には問題がありすぎるため、再検討と見直しが必要であると、述べている。
 浅川で言えば、浅川流域の1/4しかカバーしていない時間雨量データ、守るべき地域から離れた所にある水位流量観測所データ、千曲川の水位の影響をもろに受ける地点に治水基準点を置いたりするなど、算出に用いたデータが不適切な点や、算出モデルに使った過去の降雨の事例がどれも災害履歴のないものであったり、流出解析に用いる関数の数値がいい加減だったりと、高水協議会が指摘しているように、基本高水流量の算定手法には問題がありすぎる。要は、これまでの基本高水はダムを造りたいがために算出されたものだったのだ。
 私は報告書を読み、再検討と見直しの必要性を土木員会で質した。河川課長の答えは、「現在は全国何処でもこの算出方法で行われているため、見直す気はない」との答え。おまけに、下崎県議や柳田県議は基本高水を見直さないなら、もう高水協議会は不要、解散せよと、言い始める始末。これへの河川課長の答えは、「高水協議会は土木部が所轄して来たものではない、経営戦略局河川チームが担当していたもの」と。呆れた!
 何処が所轄であろうと、県は県だ。住民と県が積み上げて来たものは、知事が代わろうと大事にすべきものだ。それを無にするとは、許されない。

 これは松本糸魚川連絡道路の起点の問題でも言える。
 16日、東筑摩郡町村議会議長らが村井知事に豊科起点から波田起点に戻すよう、陳情した。知事は「個人的には100%賛成」と述べたとのこと。土木部や松本建設事務所は知事の意向を受けて動いている。しかし、大北の県議や町村は、反対の声の多い安曇野山麓田園地帯縦断ルートとなる波田起点ではなく、早期時実現を求めて豊科インター付近起点を村井知事や県議会に陳情している。
 豊科インター付近起点とし、新たな道路ではなく、どうしても必要な部分にバイパスを儲けるなどし、あとは現道の改良でという現実的な選択は、田中知事が勝手に決めたものではない。2003年秋に開いた土木部主催の住民意見交換会で664名もの地域住民が参加して、4ヶ月も話し合ったことをもとに、田中知事と土木部が総合的に判断して決めたものだ。
 ダムや波田起点の無駄な道路への後戻りが問題というだけではない。高水協議会と言い、松糸道路の住民意見交換会と言い、このような住民との歴史的積み重ねを無にしようということそのものが、大きな後戻りなのだ!
 村井知事やその意向に沿う、あるいは村井知事に取り入ろうとする職員らの答弁中に、大変な言葉がある。全てに、「市町村の意向や、関係団体、関係業界の意向を尊重し、進めてまいりたい(検討してまいりたい)」と言っている点だ。そこには、県民の意向という言葉はない。せいぜい、「住民の代表である市町村長、議会の意向を聞いてまいりたい」という言葉に、住民(県民)が登場するのみである。
 従来型のピラミッド構造に後戻りさせようとする彼らにとっては、住民との積み重ねは不要なのだ。

 さて、後戻りはこれだけではない。実は改革を支持して来た人々の心の中にもある。
 最終日19日の本会議、私は、「公共工事等に於ける入札制度の改善を求める請願」について、反対の討論をした。(全文は下記クリック)
 田中県政の肝いりで行った公共事業の入札制度改革は、施行後も見直しを行ったりしながら、実行されて来た。お陰で、談合がなくなって、透明性、公平性、競争性が高まり、小さくても意欲ある業者が、下請けや孫請けひ孫請けではなく、直接仕事を受けられるようになったということで、県民はもとより、県外や国からも高い評価を受けている。
 この入札制度改革の透明性確保の根幹をなすのが、県内4ブロック制の地域要件だ。
 この4ブロックを、10ブロックに戻せということが請願には書かれていた。理由は、仕事を地元業者がとれるようにということらしいが、実は、新客観点数や総合評価が導入され、価格以外に社会貢献や技術力などが評価され るようになり、4ブロックで入札を行っても、昨年度は、県内平均で80、8%が地元業者で落札している。
 少ない業者での入札は、過去の談合体質に後戻りになる可能性があり、4ブロックの地域要件だけは、受け入れ難いとして、私は反対の討論をした。しかし、起立採決の結果、反対は、あおぞらの3人だけであった。
 前日私は、ある会派の控え室に行き、この入札改革の4ブロック見直しの請願について説明をし、反対への賛同を求めた。他のたくさんの議案や請願・陳情へのあおぞらの対応も「教えろや」と言われ、忙しかったが教えた。
 しかし、結果はだれも賛同せず、4ブロックに戻せに反対なし。
 本会議終了後、私はその会派を訪れ、「だあれも反対に賛同してくれないんだもの〜」と言ったら、「談合なんてものは、企業のモラルの問題!」と一蹴された。

 昨日20日、上田で、田中康夫氏が代表を務める政治団体「信州を思う53万人の会」が開催されたという。その会派の地元で順次開催予定のようだ。田中氏のためではない、信州の未来と子どもたちのために後戻りは許されないのだ。後戻りは、目をつぶった心の中にも潜んでいる。
入札制度改革の後戻りはNo!北山討論


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