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2007 年 12 月 13 日     カテゴリ:活動報告
総合計画はすでに餅に?5mより50cm以下の水害のためにダム
〜さわやか早苗日記466〜
 6日から12月定例県議会が始まり、11日の一般質問初日に、私は次の4項目について質問をした。
1、上高地の自然との共生について
2、浅川治水専用ダムと治水対策について
3、森林税について
4、廃棄物条例について
いつも8分しかない時間の中で、まずは時間との闘い。本来なら2つぐらいに絞りたいところだが、1、2、4は私の取り組んでいるテーマであり、3は今回の県議会の一番の課題であるから、外すことはできず、それぞれ質問の内容を絞り込むことにした。(質問全文はあおぞらのHPにアップしてあるので、下記からご覧を。)

1、上高地の自然との共生について
 「上高地の防災、保全と利用を、国、県、市、地元観光業者だけでなく、研究者や自然保護市民団体も加わって、様々な観点から考えていく必要があり、県は場づくりをすべき」と言うもので、前回も同じ質問であったが、今回は『中期総合計画』の関連で聞いてみた。
 中期総合計画が、この議会に提案されている。田中県政時は、「コモンズから始まるルネッサンス革命」という理想とする長野県像を掲げ、これを基本に色々な施策を展開していくということにしていたため、よくあるパターンの総合計画はつくらなかった。これも県議会の批判の的だった。
 そこで、村井県政の大仕事として、職員あげて、議会も絡んで、県民から意見も募集して(ファミレスにも募集ポスターがあった)つくった総合計画だが、やっぱり良く有るパターンの計画だ。総花的にならないようにと、5年間の目標値も入れたということだが、たとえば、「主要施策・災害に強い県土づくり」の、中の河川整備率の数値目標は、県全体でH18年度末37.6%から24年度までに38.2%、人口密集地で47.2%から52%となっている。
 この数値は、「どういう風にして達成するのか?どこかを集中的にやるのか?」などと、河川課の職員に聞いたら、まずは、「今、担当がいない。でも、耐震化率など他の目標値についてじゃなく、なんでこれだけ聞くの」と嫌そ〜な感じ。次の日に担当からもらった答えは、「H14年〜18年までの過去の5年間に上がった整備率と同じ数値を当てはめただけ」とのこと。痛いとこついちゃったかな・・・。まあ、目標値ってそんなもんかなあということがわかった。戦略なんて計画たててから5年間で考えるというわけ、かもね?

 上高地の話題に戻り、主要施策・観光立県「長野」の再興の中に、魅力ある観光地づくりとして「環境との共生」を掲げ、松本地域の施策展開にも「国立公園に代表される美しく貴重な自然の恵みを将来にわたって保持する」と書かれている。
 そこで、上高地調査(9/25日記)と信大シンポジウムで学んだことなどをもとに、上高地の研究者である立教大学観光学部の岩田修二教授の「上高地の貴重な財産(河辺林の風景、特にヤナギ群落等の植生)を守るには、砂防工事と河川工事の中止、それに代わる防災計画と利用プランの検討などが必要」という意見を紹介し、世界的財産である上高地の「環境との共生」の実現に向けて、県は積極的に話し合いの場づくりをすべきと質した。
 知事の答えは、予想どおり前回と同様、「国は砂防や河川工事にあたっては、風致景観の保護に配慮してやっている。協議の場は考えていない」というもの。やっぱり、総合計画は、お題目を並べただけで、あとは国がやっていることや、既存のやり方を追従するだけの、”絵に描いた餅”ということらしい。
 上高地の『環境との共生』の問題は、引き続き私のテーマとして、次回以降も聞いていくつもりだ。

2、浅川治水専用ダムと治水対策について
 上記の、治水対策について、総合計画目標値から質問してみたかったけれど、素朴な疑問があったため、今回はそれを聞いてみることにした。
 「土木部によると、浅川ダムは外水被害を防ぐために造るとのことだが、1m以上、場所によっては5m以上の浸水被害があるところより、50cm以下の被害を防ぐことを優先し、百億円以上かけてダムを造るのは、治水対策上適切か」という疑問だ。
 これは、松本市街地を流れる奈良井川水系で新たにハザードマップをつくるということで、説明会に出席した時に、見本として出された長野市のハザードマップを見て生じた、本当に素朴な疑問だ。
 長野市の防災ハザードマップは県がつくった、1/100確率の雨が降った場合の浸水想定図が元になっている。浅川の中流域は黄色で、50cm以下の浸水予想区域になっている。ところが、浅川下流や千曲川沿いは青色で、1m以上の浸水被害が予想されるところ。中でも濃い青は2m〜5m、薄紫色のところは5m以上とのこと。これらは、内水と千曲川による被害。
 お金がない中で集中と選択して予算は使うというのが、国をはじめ何処の自治体でも言われていることであり、長野県もことあるごとにそう言っている。そんな中で、大変な浸水被害より、50cm以下の床下浸水程度のところ、しかも百年に一度程度(高水委員会では二百〜千年に一度とも言われている)の確率の水害のために、大金使うわけ??言っていることと、やってることが矛盾している。
 おまけに、松本市街地の浸水想定図を見たら、ビックリした。中心市街地が至る所真っ青(1m〜5mの浸水)だ。やっぱり浅川ダムではなく、こちらに集中と選択してお金をまわして欲しい!

 村井県政になってから、質問とりが復活し、通告しないで質問しようものなら、知事からは「質問が早口なので聞き取れない」だの、答弁漏れがあっても議長からは「通告してないから、答弁漏れの指摘はしない」だのと文句を言われる。かといって通告したところで、つまらない官僚答弁が返ってくるのは目に見えている。
 全部通告、全く通告なしと試してみたが、最近は半分通告、半分通告なしと言うパターンに。
 まず、土木部長に、浅川ダムの「地滑り対策や流木対策など他の費用全て含む総額」「浅川ダム建設にそれ程の税金を優先的に投入することは、県全体の治水対策から見て、適切か」と、通告しておいて聞いた。
 答えは「設計する中で積み上げていく」「国から認可されたものなので、適切」と、予想通りの答え。そりゃそうでしょう。地滑り対策は、エンドレス、湛水して滑れば、また追加工事ができて、いくらでもお金が使えるという、全国何処にでもある小さく生んで大きく育てツパターンだから、この段階で金額を言うわけない。しかも、責任のがれに、国のお墨付きというわけだ。
 そこで、ハザードマップを見せて、通告なしで「黄色い50cm以下の浸水ために、ダムを優先するのは適切か?」と部長と知事に聞いた。部長の答弁はちんぷんかんぷんぎみ。いきなり聞いたから?いえいえ、「適切ではない」とわかっているので、言い訳に苦労しているのだろう。ハザードマップを見ると、ダム建設優先は不適切というこが一目瞭然だから。
 知事に至っては、「いきなりのご指名」とまずは開き直った。いきなり聞いて悪いなどと言う決まりはない。
 でも、収穫はあった。二人とも「50cm以下の浸水ために、ダムを造る」ということには反論しなかった、その通りだと言うことだ。
 もっと突っ込みたいところだけれど、他の質問がある。(次回へ続く)
12月県会、北山早苗・一般質問全文


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