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2007 年 12 月 27 日     カテゴリ:活動報告
廃棄物条例がつくられても、ひどい公害の状況は変わらない?!
〜さわやか早苗日記469〜
 12月県議会で、私は森林税をとることに反対した。6億8千万円は緊急性のない公共事業などをやめて、通常の予算の枠の中から節約による歳出削減の中から生み出せるものだからだ。浅川ダムをやめれば、森林税を取る必要はない。村井県政は、借金を増やして公共事業を行い、それでも足りないと、新たな税負担を県民に押し付けているのが森林税だ。
 さて、県民に押し付けようとしているのは、税だけだろうか?県民生活を脅かす条例がつくられつつある。廃棄物条例だ。
 生活環境委員会で、私はこんな質問をしてみた。「安曇野三郷のM建設産業で、建築解体廃材をチップにしているが、粉塵がひどくて、近隣の住民は大変困っている。この細かい木の繊維状のものは、M建設産業の2軒となりのSさんの屋根に積もっている粉塵で、ごそっと取れるくらいたまっている。2、3時間車を外に止めておいただけで、フロントガラスは塵だらけになる。外に洗濯物も干せないし、窓も空けられない。廃棄物条例がつくられれば、このような状況はどのように変わるのでしょうか?」と。
 廃棄物監視課長は「条例がつくられても、その状況は変わらない」と答えた。
 「えーっ!じゃあ何のための条例なの?」と言いたいところだ。廃棄物対策課長は前回9月議会の委員会で、私の質問に「この条例は、県がちゃんとやりますと声高らかに宣言する条例です!」なあんて答えているのに、一体なんなのだ?!廃棄物施設の公害に苦しむ人たちを、救うことのできない条例なんて、つくるだけ税金の無駄遣いってものだ。

 質問に先立ち、M建設産業の公害について、「住民の苦情と、それに対して県が対処したこと」を資料請求した。県が出してきたものはA4・1枚、以下の内容。
H17.4/27 帳簿の作成保存、委託契約書の保存、マニュフェストの適正記載、保管基準の遵守
11/22 野焼き焼却の中止
12/27 変更手続き不備による施設の一部使用停止、保管基準の遵守、粉塵の飛散防止措置の実施
H18.2/6 積替保管場所に係る保管基準の遵守
7/20 保管場所の変更届提出、産廃処理基準(飛散防止)遵守
11/30 騒音による生活環境保全上の支障の改善、保管場所・面積の遵守
H19.3/5 防音対策工事の完了期日の報告、騒音測定の実施報告、保管面積超過の是非
4/12 暖をとるために燃やした木屑の燃え殻の適正処理
10/12 騒音防止措置の実施
こんな1枚だけの書類を見ても、県がM建設産業に対して、何度も指導を繰り返していることがわかる。騒音に対しては法律の基準が厳しいためか、壁をつくらせたりしたようだが、粉塵や保管に対しては、ただ注意しているだけ。
 同じく資料請求した、M建設の産廃の処分実績については、H15〜17までしか書かれていない。実績報告は任意提出のためで、15〜17は県の廃棄物処分量の調査をしたため、提出協力してもらったものだと言う。H15年は626t、16年は444t、17年は2330tとあるが、県が、M建設産業でどれだけの量の建築解体廃材が処分されているかをつかんでいないとは、、、ホンマかいな?と呆れ驚く。
 量が多ければ騒音も粉塵もひどく、崩れるほど積み上げて、雨が降れば汚水も地下に染み出るだろう。そんなことは、一切関知せずに県は書類さえあれば、「産廃処分を行って良し」の許可を出すというわけだ。こんないい加減なことだから、あちこちで、廃棄物施設による公害が起き、住民は苦しむわけだ。

 H17.8/12に環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産廃廃棄物課長から出された「行政処分の指針」によれば、「行政指導を継続し、法的効果を有する行政処分を行わない結果、違反行為が継続し、生活環境の保全上の支障の拡大を招くといった事態は回避されなければならない」「緊急な場合及び必要な場合には躊躇することなく行政処分を行うなど、違反行為に対しては厳正に対処すること」とある。
 私はこの部分を読み上げた上で、廃棄物監視課長に「資料によれば、県はM建設産業に対して何度も指導を繰り返している。この状況は、国の指針違反ではないか?」と聞いた。すると課長は「指導するとその都度改善が見られている」と答えた。私は「改善が見られたからと言い、またしばらくするとひどい状況になる、このようなことを繰り返してはいけないと、国の指針に書かれているのではないですか」と言った。
 また、国の指針には措置命令について「生活環境の保全上の支障を生じ、又は生じるおそれがあるときは、必要な限度においてその支障の除去又は発生の防止のために必要な措置を講じるよう命ずることができる」「通常人として支障の生じるおそれがあると思わせるに相当な状態をもって足りる」とかかれていることを読み上げ、私は「外に洗濯物も干せず、窓も開けられない状況は、”通常人として支障の生じるおそれがあると思わせるに相当な状態”ではないか?」と質問をした。
 課長は「問題のある状況があったからと言って、すぐに措置命令が行えるわけではない」と答えた。私は、「一度じゃないんですよ、長い間、何度も苦情を言っているのです。それにも係らず、『地方事務所はろくな対応もしない、廃棄物監視委員なんてもうあてにはしていない』と、住民の方は憤慨していますよ」と言った。
 区民大会では、M建設産業の操業停止を求める議題がほぼ全員一致で可決している。また、事実上、M建設産業を買収するような形で、隣に廃棄物中間処理のオンパレードである施設を、A社が操業を始めようとした件では、住民からの反対で、田中県政時に県は、一旦受け付けた申請を白紙に戻した。住民たちは運動を安曇野市全域に渡って繰り広げ、12月には安曇野市長も村井知事のところに、許可を与えないよう要望に行っている。

 ところが、今、県が策定中の廃棄物条例では、県の要領の中にある廃棄物施設設置の際に必要な住民同意を外そうとしている。しかも、前県政時の条例案の中にあった施設設置の是非を公開の場で、みんなで議論し決めることになっていた制度を変え、全て知事(県)が話を聞き、知事(県)が施設設置について判断するとなってしまっている。
 しかし、M建設産業の事例一つとっても、国の指針違反のことを平気でやっている県に、近隣住民が背負っていかなければならない廃棄物処理施設について、住民の立場に立った判断ができるわけがない!一旦つくらせれば、いくら公害を訴えても県は適当に指導して、おしまいということだ。住民はそれがわかっているから、反対するのだ。絶対、住民同意を外させてはてはいけないと思う。今の村井県政においては、住民同意だけが環境悪化から住民を守る唯一のものだ。

 「ゴミはどこかで背負わなければならない」と県民に押し付ける村井知事、私が「公開の場でみんなで議論して施設の是非を決める必要がある」と言えば「北山さんは政治学を学んだことがあるの?住民にまかしておいたら決まらない」という県職員、こんな人たちに、県民の皆さんは安心・安全な暮らしを任せられるのか?
 今日も、M建設産業の近くのSさんの家を尋ねると、おばあちゃんが「おもちもつけなくなってしまった、木屑のゴミが入ってしまうから・・・」と嘆いていた。


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