2008 年
5 月
16 日
カテゴリ:活動報告
行政にとっては人のお金だから出来る?ムダなダムや溶融炉
〜さわやか早苗日記484〜
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今日の信濃毎日新聞記事に、計画から50年を経て5月初めに本格運用した徳山ダム(岐阜県)の記事が載っていた。国内最大の湛水規模を持つダム(浜名湖の2倍)だが、水需要は計画当初ほど伸びず、徳山ダムの水が使われる見通しはない。そのため、自治体が負担した建設費用1200億円(岐阜、愛知、三重県と名古屋市合わせて)の内、利水分として返済する分が見込めず、重い負担となってのしかかっているそうだ。 そもそも、建設費用が当初の予算より大きく膨らみ、最終的には3350億円になることも、自治体財政の重荷となった。膨らんだ原因は、住民の移転費用がかさんだことだ。しかも、ダム建設で水没した旧徳山村は、全住民の約1500人が移転したそうだが、建設主体の水資源機構が造成して住民が集団移転した徳山団地などでは地盤沈下が発生、再移転を余儀なくされた住民や、今でも移転などの保証を求めて闘っている住民がいる。 一体、国も県も、住民の血税や暮らしをどう考えているのか、腹立たしい限りだ。
記事をよんでいたら、今度は知人からメールが転送されて来た。昨年私も調査に行った、地滑りが起きて一旦湛水試験をストップしていた秩父市にある滝沢ダムで、地滑り対策工事後に試験湛水を再開し、最高水位に達した所で今度は最低水位まで下げるために水を抜き始めた所、ふたたび亀裂が発生したと言うのだ。(滝沢ダムの調査については私の11/25の日記を参照) その経緯は、 ・2008年 3/30、最高水位(標高568m)に達した。 ・4/1、最低水位(495m)間で下げるため、放流開始、1日1mの水位降下を行いはじめた。 ・4/3、湛水池右岸、ダム本体から上流に約2.5kmの地点で、市道の路面に亀裂が発生。一旦水位低下(放流)をストップ。 ・4/6、再び1日1m水位低下の放流を開始。 ・5/7、湛水池左岸、ダム本体から上流に約1.2kmの地点の、国道140号の歩道に40cmの陥没が見つかった。 ・5/9、湛水池左岸、ダム本体から上流に約0.5kmの地点で、湛水池斜面にある管理道路で幅1〜2cm、長さ30〜40cmの亀裂が約10mに渡って点在しているのを発見、また、周辺の湛水池斜面を固めたコンクリート吹き付けでも、縦3〜4mの亀裂が見つかった。 ・5/10、放流を再び止め、水位を維持(標高533.7m) 尾根を挟んで隣にある二瀬ダムでも、地盤沈下に悩まされている住民の方々が、「ダムの水を抜くたびに亀裂が発生したり、広がる」と言っていたが、滝沢ダムでも同じことが起きているわけだ。 いくら対策工事をしても、傷口にバンソウコを貼っているに過ぎず、水を溜めて抜けば再び地滑り、、、この繰り返しだろう。湛水試験が終了しなければ、このダムは使い物にならない、まさに失敗、血税を捨てたのと同じのムダなダム建設だったということになる。
国交省は、地滑り対策のためにも、治水専用の普段は水の貯まらないダムに切り替えようという作戦で、その先駆け事業に浅川治水専用ダムを造ると言うわけだが、そのダムが、治水効果のない全くの税金の無駄遣いとあっては、県民はたまらない! 情報公開請求によって5/8に出された浅川ダム総事業費には380億円とある。すでに付け替え道路(ループ橋、トンネルなど)に、200億円使っているが、これから建設予定のダム費として160億円とあるものの、それがダム本体の費用なのか、地滑りなどの対策費用も含むのかは、何も書かれていない。おそらく、全国の事例から推測すれば、浅川ダムでも総事業費は膨らんでいくのだろう。
4/24、塩尻で行われたみどりネット信州の定例学習会で、町議のエンジェル千代子さんが富士見町に造られようとしていた、茅野・富士見.原の広域行政組合の灰溶融炉問題を報告した。 エンジェルさんをはじめ、住民の皆さんが「灰溶融炉を考える会」(代表・小林峰一さん)をつくり、勉強をして来た。すると、灰溶融炉は建設費(23億円)も、年間運転費(3億円)も高い上に、排ガスや作られるスラグが体に毒で危険だったり、埋めた灰を燃やして溶融する技術は難しく全国に灰溶融炉は3基しかなく、その内一つは爆発したという技術的にも未熟でこわれやすい炉であることがわかった。 また、何よりも、灰を減らすと言って造る溶融炉なのに、燃やせない灰や溶融炉で燃やした時に出る飛灰は、結局最終処分場へまた埋め立てることになり、その量は全体の1/3〜1/4にも及ぶことが分かった。 しかも、リサイクル品として使えると言って造られたスラグは、需要が殆どない。現に山梨県大月にある溶融炉は、2002年から稼働しているのに、5年間で運転したのはたった136日だけ、これはスラグの注文が入らず、稼働できないでいると言うこと。そういえば、私が調査に行った諏訪湖流域下水道の汚泥を焼却した灰を溶融して造ったスラグは引き取り手がないと、敷地に積み上げられていた……。 へたすると、出来たスラグもまた最終処分場に持ち込まなければならなくなり、血税で大金をかけて造って、燃料や人件費などの大きなコストもかけて溶融したのに、結局すべてがまた最終処分場に埋め立てられるということになりかねない。 ダムと言い、ゴミ処理施設と言い、ムダな道路と言い、行政の考えること、することは、なんて馬鹿馬鹿しいことばかりなのだと、本当に情けなくなる。人のお金だから、こんないい加減なことが出来るのだろうか?一般の会社では考えられないことだ。
幸いなことに、富士見の溶融炉建設は、住民の頑張りと、建設予定地の地質が悪く断層地帯だということもあって、隣接する山梨県側の地域住民からの反対もあり、広域組合長である茅野市長は、灰溶融炉建設計画を白紙に戻すことを、今年1月に決めた。
滝沢ダム情報(管理事務所のHP) |
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