2003 年
12 月
22 日
サービス向上、自治体の足腰強化に繋がらない、合併の現実
〜さわやか早苗日記173〜
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昨日21日は松本中央公民館で「これからの地方自治を考える」シンポジウムがあった。主催は「長野県住民と自治研究所・設立準備会」、事務局は傘木さんのNPO地域づくり工房。 国による小さな自治体つぶしの政策に翻弄される地方、合併する・しないにかかわらず、住民自治をどの様に進展させていくかが問われている今、自治研究所は、長野県の自律を図る内発的な地域おこしなど、住民が主役の新しい地域づくり運動を支える、市民レベルの研究所を目指している。
初めに岡田知弘京大教授の「地域経済論からみた市町村合併と地域おこし」というテーマで講演があった。 岡田教授は、国が進める平成の合併のやり方を、「合併推進理由は国の財政危機を乗り越えるため、地方への交付金を削減し、"多国籍企業に選んでもらえる"大都市再生に向けお金を集中させるのが目的。これは大都市で自民党を選んでもらうため」と批判。 更に、地域経済や住民の暮らしからみても、国が進める合併を批判。例えば、総務省のパンフには「高齢化に耐えうる大きな自治体になるために合併が必要(平林穂高町長もこのマニュアル通りに言っていた!)」とある。しかし、「合併して市になり県から独立した福祉事務所が持てても、これまで町村窓口で行っていた福祉業務が周辺から遠い窓口に行くだけで、これは福祉の後退である(安曇野も市になれば福祉事務所を持つことになる)」。 また、「総務省は自治体を"総合行政サービス体"と考え合併を進めるが、スイスにある28人の村では400年も続く議会をもち、サービスは回りの自治体とやっている。これは、自治とサービスを切り分け、自治が何よりも先だということ。日本は逆だ」と。 そして、「合併特需にうごめくのは、コンサルタント、ゼネコン、ITビジネス。それなのに、合併により企業誘致が期待でき、地域が活性化するなどと未だに言っている。農水省から出ている農業センサスによると、山間農業地域においては地元農産物加工所が事業所数でも従業員数でも誘致企業を上回っており、これは、地域資源の再発見こそ地域経済の活性化に繋がることを示している。合併は周辺部の自治能力を衰退させるため、地域経済を萎縮させる」と言う。これは田中知事が進める自律支援の政策が、いかに大切かを示している。
更に岡田教授は、既に合併した篠山市を例に取り、「支所別職員が合併前には309人、合併後には非効率だと中心部に集められ、結局支所にいる職員は3年間で34人と1/10になってしまい、周辺にある支所はさびれてしまった」「自治体の借金が特例債のために2年間で住民1人当たり58万円から97万円に一気に増えてしまった」ことなど挙げ、「合併がサービスの向上に繋がらず、また自治体の足腰を強くすることにも繋がらず、逆の結果になっている」と説明した。 これがデメリットは口外しない、情報公開しないのが'合併のコツ"だと進めた篠山市の現実だ。安曇野の「行け行けどんどん合併」を進める人たち、責任を取る覚悟があるのだろうか?
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