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2004 年 1 月 26 日    
国のダム政策を市民が変えさせる「緑のダム」研究調査
〜さわやか早苗日記193〜
 無所属議員連絡会の林議員と私で、四国、徳島県に現地調査にやって来た。丸山議員は決算特別委員会があり参加できず、かわりに丸山議員と私の政務調査をお手伝いしてもらっているNPO地域づくり工房の傘木さんに同行してもらった。
 今日の調査活動は「緑のダム」の実証研究の取り組みを行っている、「吉野川みんなの会」を訪れ、ヒアリングと意見交換をさせていただいた。
 この会は、2000年1月に住民投票で全国的話題になった、江戸時代からの第十堰(写真)を壊して可動堰に変えるという吉野川可動堰建設計画に反対する徳島市民がつくったNPO法人。代表の姫野雅義さんは、司法書士をやりながらボランティアで、ずっと以前からこの活動を支えて来た。NPO専属のスタッフ1人以外はみなボランティア、また仲間の中から徳島市議会や県議会に議員を送り出している。この内2人の女性県議が昨年長野県の脱ダムを視察におとずれた際、私は友人の野池元基さんに紹介されてお会いした(8月22日日記参照)。また姫野さんとも、一昨年秋に大町市で開催された水郷水都全国会議でお会いしている。

 さて、吉野川みんなの会のすばらしいところは、住民投票で「ノー」となった可動堰を未だ必要と言う国の姿勢を変えさせるために、住民による代替案づくりを行っているところだ。森を豊かにして洪水流量を減らす「緑のダム」を河川整備に導入することを目指し、2001年に住民と研究者による日本初の本格的研究活動を行う「吉野川流域ビジョン21委員会」をつくり、「緑のダム」の森林洪水防止機能を科学的に検証することを始めた。
 このような科学的検証は国の機関の国交省や林野庁でも行っていない。長野県では昨年、森林の保水機能調査予算案を提案し県議会で可決された。
 長野県がダムの代替案づくりで苦労しているのが、国から代替案の認可を得ること。国は基本高水にこだわり、「緑のダム」による保水機能を流量計算に反映させることを認めようとしない。国は緑のダムでは100年や200年に一度の大洪水は対応できないと言っている。森林の保水効果や森を育てることが、治水利水に有効なのは古来から認知されているのに、コンクリートのダムを造ることだけに税金を投入したがる、国らしいやり方である。
 また田圃をかさ上げし、洪水時に一時的にため池とすることや、各家庭に雨水を貯めるタンクをつけてもらうことも洪水を防ぐ有効な手だてなのに、これらは不確定なもの、ずっと存在するものでないからと言い、やはり代替案に入れさせない。ダムだって数十年で埋まってしまうものなのに、おかしな話だ。

 科学的に検証してみせることで、このような国のやり方を市民の側から変えさせる、吉野川みんなの会の取り組みはすごい。
 費用3200万円は、半額徳島市からの補助金だが、あとは市民によるカンパ。ただし、中根広島大学教授を始めとする委員会メンバーは交通費支給のみの手弁当、実際の森での調査活動は学生や市民によるボランティアで行い、費用はデータを解析・まとめるためにコンサルタント委託費にのみ使われる。ボランティアによる調査活動は、木の一本一本の種類や大きさなどを調べる毎木調査を行っているが、住民が行うことで住民への環境教育になるし、コンサルタント会社などでは行えない全量調査が出来る。

 今年3月16日には調査結果の発表がある。私たち無所属議員連絡会では3月県議会終了後に長野県に姫野さんたちを招き、この調査について長野県民が学ぶ場をつくらせて欲しいとお願いして来た。「吉野川みんなの会」の活動は、国の姿勢を変えさせる原動力になるにちがいない。
吉野川みんなの会HP


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