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2004 年 3 月 18 日    
安曇野らしい屋敷林のある風景を残すことと、つくること
〜さわやか早苗日記226〜
 14日の日曜日、穂高町山麓まちづくり懇談会で主催し、以前の懇談会でみんなで出し合ったそれぞれの散歩道を、「みんなで歩きましょう」という催しを行った。4回計画しているが、初めての今回は山麓線から穂高駅に向かう道路を安曇野を東に向かって下り、帰りは天満沢にそって堤防沿いをのぼってくるというコース。20人程が参加、お天気は良く散歩日和だったが、春先に吹く風が少々強い日だった。
 普段は車で通り過ぎる道も、歩いてみると気が付くことが沢山あり、そのことをみんなでおしゃべりしながら歩いた。穂高西中横の歩道は鋪装がしてなかったが風が強いにもかかわらず砂埃がたたない、「土をどうやって固めたのかなあ、でも、あぜ道みたいに草が生えている方がもっと良いかも」。
 天満沢は、山麓にある我が家の近くでは自然のままの状態を流れているが、下流のみんなで歩いて来たところは、天然石や偽石コンクリートの石積みの土手の間を流れている。一応景観への配慮ということだろう。冬場は農業用水に使っていないためか、水量は豊富で水はきれいだった。それでも転落防止用のフェンスなどはなく、そこが景観にも良い。危険だなどという人もいるかもしれないが、スウェーデンの海辺の散策用の木道にも柵などなかった。通訳の人の話では、自分の責任で歩くのだから不要とのこと、ごもっとも。天満沢の偽石コンクリートの土手には、水辺に降りて行けるようにしてある箇所もあった。

 ところで、穂高町は私が移り住んだ10年程前から、住宅地のミニ開発が頻繁に行われてきた。水田の中に10軒以下の住宅団地が目立ち、虫食い状態となっている。住宅団地の脇に目をやると、古い屋敷林のある農家がある。
 今回の県予算案の中に「ふるさと景観形成事業費」というのがある。県民ニーズに決め細やかに対応した先駆的な事業展開にとりくむとして、職員からの直接提案が来年度の事業計画に幾つか採用された中の一つ。松本地方事務所の提案で、屋敷林など松本・安曇野地区の優れた景観資源を保全すつ取り組みを支援するというのが、この事業の主旨である。
 今回の散歩コースの穂高町の有明には屋敷林が沢山ある。しかしその横にミニ開発の住宅団地か至る所に目立ち、本当に残念な気がした。
 すると、まちづくり懇談会事務局の虹の村診療所・小林Dr.が「あの住宅団地を囲む屋敷林があれば良いのに」と言った。本当だ、緑は最大のカバー、もし、新しい住宅団地を屋敷林がぐるっと囲んだら、安曇野らしい風景が戻る。今ある屋敷林を保全するのも大事だけれど、それもかつて人が木を植えつくってきた風景なのだから、これからも屋敷林のある風景をつくっていくことが必要ではないだろうか。

 歩いている途中のあぜ道で、懇談会代表の浅川さんが「この道は、私が小学生の時に豊里から小岩岳を通って、学校(現在はない)まで通った道なの」。あぜ道横のU字溝を指差し、「ここは、コンクリートじゃなくて、本当に小川だったのよねえ」と。昔の子供たちが通った道や、昔の旅人が通った道を復活する、そんなことも考ていけたら夢があっていいな。
 有明の山麓線沿いには林が残っている。ここを数メートルずつ譲ってもらうか貸してもらって、自然の中の遊歩道(トレイル)がつくれたら良いのにね、そんな話もしながら、途中で寄り道しながら4時間の散歩を楽しんだ。
 穂高町は心安らぐ風景の中で散歩やサイクリングが楽しめる所、それを徹底的にやったら、暮らす人にとっても旅人にとっても最高なのになあ。


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