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2004 年 6 月 21 日    
廃棄物処理に苦悩する自治体首長のホンネ
〜さわやか早苗日記267〜
 夕べは、松本文化会館で「廃棄物対策を考えよう‥‥市町村の現場から」という座談会に出席した。ゲストは松島貞治・長野県泰阜村長、篠原眞清・山梨県明野村長、山川勉・長野県廃棄物対策課長、関口鉄夫・長野大学講師。主催は長野県廃棄物問題研究所など。
 さて、長野県が制定を目指す廃棄物条例に対して、多くの市町村長は「(つくる人が気に食わない?)、知事の権限を強めるものだから嫌だ」「燃やさない、埋め立てないなんて理想だ。この条例は焼却炉を作らせない為のもの、現実に出るゴミ問題をどうしてくれる」と反対姿勢。しかし、住民の立場に立った姿勢ではなく、市町村長の都合を言っているに過ぎないように思える。
 名古屋市と市議会は、廃棄物処理法の見直しと整備を求めて国へ要望書を出したそうだ。「1.再商品化義務の品目を容器包装以外にも拡大する。2.使い捨て容器に環境税をかける。3.収集選別費用を事業者の責任にする。」など。
 税金でリサイクル費用の多くがまかなわれているため、リサイクルが進めば進むほど、自治体に財政負担が重くのしかかる。名古屋市では2002年度のペットボトルリサイクルにかけた行政のコストはトン当たり14万円、これに対して、再商品化の為に事業者が負担した費用は6万1千円。また、名古屋市が資源収集にかけた総額は98年には16億円だったのに、2002年には73億円に急増している。
 これは、名古屋市に限ったことではない。循環型社会を目指しても、廃棄物処理のために自治体が破産したり、まじめにゴミの減量・リサイクルの取り組む住民まで十把一絡げにゴミ処理代として高額な税金を取られたら‥‥たまったものではない。

 座談会で、はじめ松島村長は「ゴミを減らす精神は理解できても、現実に出る廃棄物対策はどうするか。昔は畑に肥やしとして撒いていたものが、今は水洗トイレだ。廃棄物を減らすと言っても矛盾している」と多くの首長たちと同じように言っていた。しかし、話が進んで行くうちに本音が出始めた。
 「泰阜村は南信州広域で廃棄物処理をしている。広域では50億円かけてガス化溶融炉の施設をつくった。プラスチックは燃やさないということで、助燃剤を沢山入れなければならない。造る時にはメーカーからは『灰も溶融するため殆ど何もでない』と説明があったのに、灰が沢山出るため隣の県に持って行って処分している、これでは詐欺にあったようなものだ」「国の指導のもと、ダイオキシン対策のためにすぐに造った溶融炉だが、あんなに早く造らなければ良かった。国に振り回された結果かなあ、経費ばかりがどんどんかかって、村に財政負担がのしかかる」「市町村は県と一緒に、廃棄物対策や条例について、感情抜きで、政策を話し合うべきだ」「条例については、『目標を示しているものと、規制すべきもの』『市町村に出来ないもので、県が行うもの』などを、県はわかり易く明確に示して欲しい」と話した。
 
 関口さんからは最終処分場や廃棄物施設が地下水を汚染している沢山の事例が報告された。
 篠原・明野村長は、山梨県が進める管理型最終処分場を村に造る計画に反対の立場を取っている。「山梨県は工場を呼び込みたいために、産廃施設を造りたい。しかし、国内ミネラルウォーターの50%を生産する山梨県は地下水を守らないといけない。そのためにも発生抑制に行政が具体的に手をつける必要がある。廃棄物条例を長野県民がどう受け止めるか見させてもらいたい。山梨県を変えて行くためにも、長野県が先鞭を付けて欲しい」と言っていた。
 明日から一般質問、廃棄物対策に県議会が後ろ向きかどうか見守りたい。勿論、あおぞらでは前向きに質問する。


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