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2004 年 9 月 12 日    
山口村の越県合併と県議会の判断は?
〜さわやか早苗日記296〜
 昨日は、山口村へ行った。島崎藤村ゆかりの地、馬籠宿のある人口2000人程の県境の村だ。
 隣の岐阜県中津川市は恵那郡北部6町村と合併を進めているが、これに長野県山口村も合併したいと、村では今年2月に住民意向調査が行われた。結果は、合併賛成971、反対578。投票者数は1559、棄権者数152で、この内、投票前日までの不在者投票は247であった。
 越県合併については県議会の判断を仰ぐことになっている。県議会の判断の基準に、住民意向調査結果の尊重があるが、果たしてそれだけで良いのだろうか?それを確かめる為に、あおぞらの林奉文、宮川速雄県議を誘い、村を訪れ村民の皆さんと越県合併について意見交換した。

 まず山口村立神坂小学校を訪れた。8年程前に建てられ、文部科学省から表彰もされたという、すばらしい木の校舎(写真)。ここには47人の子ども達が集い、人数が少ない学年でも複式学級ではなく、長野県の支援で1学年1学級で学んでいる。
 しかし合併後は廃校になってしまい、現在児童数27名の中津川市立神坂小学校(コンクリート鉄筋校舎)に通うことになる。なぜ、人数も多く、木のステキな校舎の学校の方が廃校になるのか納得できないが、吸収合併のためだという。
 山口村神坂地区の歴史も学んだ。明治8年、湯船沢村と馬籠村との合併で神坂村(長野県)が誕生、神坂小学校が出来た。昭和の合併の際、岐阜県中津川との越県合併が進められ、住民投票では合併賛成、しかし、当時の長野県議会は全会一致で合併反対の決議をしたため、西沢権一郎知事は国に分村を申し入れ、神坂村は明治の合併以前の地域に分かれて、昭和33年それぞれ中津川市と山口村になった。それで、同じ名前の小学校が存在する。
 分村時地域の子ども達の内、山口村の学校には1/10、中津川市には9/10が通ったが、今では人数が逆転している。如何に合併したら周辺の地域はさびれてしまうかよくわかる。
 山口村立神坂小の中には、アトピーのため、木の校舎を求めて都会から移り住んだ子もいると言う。勿論、殆どの子ども達は木の学校に通いたい、廃校は嫌だと言っているそうだ。
 山口地区にある村内唯一の中学校も廃校になり、子ども達は二分され中津川市の中学校に。中学生も悲しんでいる。

 村が抱える40億円の借金は、村長があちこちにお遊び(不要な)道路を造ったからだと村民は言う。社協の職員が、合併しないと老人福祉もなくなるなどと、歩けない老人等を不在者投票に連れ出し、賛成と書かせたそうで、不在者投票数が多いのはそのためとのこと。今になって、農協の廃止等多くの問題点が出て来て、合併を心配する多くのお年寄りがいる。合併のデメリットを伝えなかった証拠だ。
 合併しないと村がやっていけなくなると、お決まりの合併ありきで進められ、学校のあり方検討会でも廃校を案じる声は押さえつけられてしまったそうだ。他にも、建設合併特例債目当ての合併推進側の見境の無い圧力があったことを語る住民の話には、日本の民主主義のレベルの低さを嘆きたくなった。
 
 県内の合併では住民意思の尊重で判断されてでよいが、越県合併は馬籠という長野県の宝を失うことと考えて欲しいと住民の皆さんは言い、また馬籠宿に置いてあった署名簿には観光に訪れた多くの長野県民の方々から、馬籠が岐阜へ行ってしまうことに反対する署名が記されていた。
 県議会は、昭和合併のときの先人の心意気(全会一致で反対)に学ぶことと、住民の隠された想いに耳を傾けること、何よりも未来を担う子ども達の心を考えることが必要ではないか?


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