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2004 年 9 月 22 日    
過大な基本高水値にこだわる浅川治水対策を、転換する必要あり
〜さわやか早苗日記304〜
(前回の続き)先日、新たな河川整備計画を目指している近畿地方整備局に行って来た。「川が川をつくる」「川は川らしく」を基本に、河川や湖沼の環境保全と回復を重視した河川整備へ転換し、治水・利水対策も環境をベースに転換しようとしている。
 治水では、まず破堤(決壊)による被害の回避・軽減のために、堤防の強化と、防災と連携し「自分で守る」「みんなで守る」「地域で守る」ことを目標にした、浸水にしたたかなまちづくりを行うとしている。
 また、水害の被害の危険性が高い狭窄部上流(浅川と千曲川の合流点のような所)は、「100〜200年という目標を脇に置き、『当面の30年』を考えた治水対策を、地域住民の皆さんとともに進める」と近畿地方整備局の河川計画課長は言っていた。
 ホントは、これまで国交省(旧建設省)が押し進めて来た「基本高水計画による100〜200年という数値は無視して」と言いたい所だろうが、自らも国の機関なのでそこまでは言えないのだろう。近畿地方整備局では、まず淀川水系流域委員会をつくり、そこからの提言を受けて新たな整備計画の原案をまとめたが、実はこれを進めるにあたっては、中央との軋轢があるようだ。

 しかし、平成9年に改正された新たな河川法では、従来の「治水」「利水」に、新たに「環境」を加えた3本柱で、地域の意見を反映した新たな河川整備計画をたて実行することとなっている。
 だが、長野県議会の土木住宅委員会が訪れたおりに、ダムに固執する県議達と口を揃えて、未だに450立方メートル/秒という過大で不確定な基本高水にこだわっている、関東地方整備局・河川課の役人には呆れる。国の河川法も変わったのだから、近畿地方整備局のように頭を切り替えて、「川は川らしく」という環境重視の新しい河川整備を自ら創造していく意気込みは無いのか?

 さて、大熊教授は浅川の治水対策についても、河川行政側は未だに高い基本高水に固執し、河道内遊水池などのハード的対応を探り続けて苦悶していると指摘する。
 内山さんは浅川の450立方メートル/秒という基本高水が如何に過大なものかを、次のように説明する。
 「1995年7月の豪雨で、長野県北部の鳥居川(浅川と鳥居川は隣り合わせで千曲川に合流する)と姫川(小谷)流域に甚大な洪水災害がもたらされた。この時に浅川ダム集水域の飯綱雨量観測所の記録した雨量は154.5mm/日で、浅川流出解析の200年確率に相当する雨量だった。このとき、浅川の流量は、ダム地点で54.6立方メートル/秒であり、これは基本高水値(130)の40%、天井川だった区間は70〜90立方メートル/秒で、基本高水値(260)の30%前後だった」
 ダム地点は実測補正値、天井川だった区間は聞き取りによる計算値とのことだが、要は、100年確率で450立方メートル/と基本高水が設定されているが、200年確率もの大雨が降ったにもかかわらず、浅川は溢れなかったのである。如何に450という数字が過大かということを示している。
 浅川の治水は未改修部分を改修し、長沼・赤沼地域の千曲川との関連で起きる内水災害の被害を最小限に抑える対策を、住民と考え実行することが必要ではないか。
 それには、まず行政側はこれまでの吉村県政時のデタラメを明らかにし、基本高水にこだわって来た今までのやり方を転換する必要がある。

 更には、「川とともに人が暮らす」には、信濃川の上流に位置しながら都市下水と化した浅川の姿(写真)を、人々が寄り添って暮らしたくなるような自然環境豊かな川にとり戻す必要があるのではないか。


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