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2004 年 11 月 11 日    
自律の県境の村、栄村。山口村との違いはどこに?<2>
〜さわやか早苗日記325〜
 (昨日の続き)栄村独自の田直しに比べ、国のほ場整備だと返済期間は25年、農家の負担分は大きい。また交換のため、元の自分の田圃と同じ所になるとは限らない。
 道直しは、幹線から外れた山間に点在する住宅の入り口まで除雪が入れるようにする事業。住民の負担金があるが、補助事業と違い村直営の道路改良のため、無駄を省き、その場に合ったやり方で格安で出来る。
 栄村は日本でも有数な豪雪地で、平均積雪は3m以上にもなる為、雪害対策事業では、12〜3月に非常勤特別職員を15名雇用し、玄関先までの除雪と、高齢化で自力の雪下ろし等が困難な世帯に補助員を派遣している。費用負担は家庭の状況に応じて求める。
 栄村が行ったアンケート調査には、合併反対の理由として、「一人暮らしの人たちの雪対策が今まで通りであって欲しい」など、合併によって村独自の取り組みやサービスがなくなってしなうことへの懸念が書かれていた。

 高橋彦芳村長に、自律を目指す村として、県に支援して欲しいことはどのようなことか聞いてみた。
 「最後は在宅では無理なので、村内に特別養護老人ホームを造りたいが、国の補助金での建設許可が降りにくくなり、厳しい。国は個室対応を進めているが、栄村のような山村は国民年金が多く入所出来ない。個室ばかりでないバラエティーに富み地域に合った形の施設が造りたい。また、施設が出来れば村民の雇用の場にもなる。」
 「できれば、冬場、秋山郷から新潟県通らなくても国道に出られるように、トンネルを造って欲しい。」
 「村により事情がそれぞれ違う。コモンズが自律出来るよう、県は国のお金を村に渡して欲しい。」などと、村長は言っていた。

 県の財政も厳しいことは村長も村民も承知している。しかし、国の建設合併特例債などというアメに誘惑されずに、踏ん張って地域を守ろうとする小さな山村には、優先的に事業の予算が付けられても私は良いと思う。
 また、贅沢を言わず、5年後に予算規模を22億1千万円にして頑張っていても、なお国からの交付税が減らされるようなことが起きたら、県は国に強く抗議するとともに、やはり足りない分は援助すべきだと思う。
 そもそも合併した市町村に払われる国の建設合併特例債は、合併しない市町村の交付税を削って支払われる。大きくなる所は、大きければやって行けると、その道を選んだのだから、何も優先的に援助する必要はない。
 長野県は、自律し踏ん張って地域を守ろうとする山村を優遇し援助して当然と思われる。市町村に限ったことではない。志し高く、踏ん張る少数を長野県はどんどん援助すれば良い。

 帰りは晩秋の紅葉が美しい山間の狭い道路を車で走り、秘境・秋山郷の一番奥、切明地区まで足を伸ばした。河原に温泉がこんこんと湧いている(写真は温泉と県境)。温泉宿があるだけだったが、冬の一番雪深い時にも営業していると言う、来てみたいなあと思った。
 飯山国営農場の見事なアスパラ畑で見た森の臭いのする堆肥を作っている、栄村堆肥センターにも行った。村が造った施設を借り、3件の農家が牛糞と茸栽培の大鋸屑を混ぜ、ねかせたり返したりしながら堆肥を作っていた。人家のない農地の中にある為、開放型の施設だったが、大した臭いもなかった。
 「便利な道路建設は産廃を呼ぶ危険性がある」と私は日記に書いたが(8/30)、栄村のように交通の便が良くない所には、飯山のように都会の下水道汚泥が運ばれることはない。

 栄村と山口村の違いは何だろう。一番大切なものを、生活の便利さに置いていないこと?何よりも、首長の姿勢かもしれないと感じた。


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