2004 年
11 月
20 日
廃棄物対策に取り組んだダイオキシン無害化の川辺町<2>
〜さわやか早苗日記329〜
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(昨日の続き)川辺町では、ダイオキシンを取り除いた灰で再資源レンガ(エコレンガ)を造り、隣町のレンガ製造業者が協力してくれた。灰が混じると反ってしまったり脆かったり、技術的に大変苦労したが、業者が川辺町出身なので踏ん張ってくれた。エコレンガは川辺町の歩道や公共施設に使われ、鹿児島県でも公共事業に使っている。 ただし、問題は値段。通常のレンガが100円程、エコレンガは300円するため、使ってくれる所がないのが悩み。川辺町はダイオキシンを取り除いた灰を1000円/tで業者に材料として売るが、レンガの注文がなければ材料の灰も売れず、平成14年度で売った灰は23t、今年度はまだ0.5tのみ。 ガーデニング用に(多少反りもある)規格を緩めた薄手のエコレンガを160円ほどで販売している。川辺道の駅で購入したら、固く焼きしめたずっしりと重いレンガだった。これならさほど高いとは思わない。
もう一つ、気になったのが灰に含まれる重金属、特に鉛。 エコレンガは、重金属は大丈夫なのか?と聞いてみた。1300〜1400度で焼くので重金属は封じ込められ、溶け出さないとのこと。 また、レンガに使用しないダイオキシンを取り除いた灰は、他町村の広域最終処分場に入れている。灰に含まれる重金属は取り除くのが難しいが、現在、ダイオキシン無害化施設の横にある施設で、企業や大学と一緒に重金属を取り除く研究をしている。 焼却灰の処理に頭を抱える自治体は多いが、それは灰を何処に入れるかということのみを問題にしている場合が多い。 これに対して、「人々の安心のために、何らかの不安材料を残したものは放っておけない」と言い、現在出来うることはやっておこうとダイオキシンを無害化し、更にその先に向かって重金属を除く研究をするという、川辺町の姿勢は高く評価出来る。
帰りに寄った川辺道の駅で、偶然、東展弘町長にお会い出来き、20分程話をさせていただいた(写真)。宿泊先で、町長は獣医と聞いた。命を守る立場として、住民の健康に被害を及ぼすものに目をつぶれなかったのだろう。私は「町長さんのように、科学的なものの考え方や見方と、哲学の両方を持った人が、これからは首長になるべきだと思う」と話した。
川辺町では、週2回ゴミの収集をし焼却炉で燃やし、焼却灰は隣接したダイオキシン類無害化処理施設で処理。残りの曜日は、長年野積みされてきた灰を処理している。小さな焼却炉だからこそ、このような運用が出来る。 残念なのは、川辺町のあとに続きダイオキシンの無害化に踏み切る市町村がまだ現れないこと。国の指導や世の中の風潮と関係があると思う。現在の焼却炉にダイオキシン対策のフィルターを付け数年しか経っていないのに、新しい大型の溶融炉建設を進めようとしている例が、全国のあちこちにある。国も優先的に予算付けし、メーカーは外国で建設している何倍もの値段で日本の市町村に焼却炉を売りつける。勿論税金が使われる。 大型炉を造ったら今度はゴミ集め、ゴミが足りず、産廃まで引き受けるという計画もある。本来は企業責任で処理するはずの産廃を、税金で処理することになる。
出来るだけ燃やさない埋めないという長野県が目指す廃棄物条例が必要だ。早く条例を制定した上で、市町村は住民に不利になことでも隠さず情報を公開し、こんなにお金をかけてゴミや有害物質を増やすような国の廃棄物対策は間違っていると、言うべきだ。 同時に、今出来うる最善を行いながら、次は重金属除去の研究を続ける川辺町のように、トップランナーであり続ける姿勢も大事だ。
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