2005 年
4 月
22 日
逆転の発想で曇らないミラー。ベンチャー企業支援と長野県の役割
〜さわやか早苗日記373〜
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(前回の続き)最後に訪問した穂高町の横沢製作所は、県の補助金を受け、それをうまく利用している会社だ。長野県のベンチャー支援が良い形で機能している例と言える。 横沢製作所は逆転の発想で、水を使って、曇らないカーブミラーを開発した。それまでのミラーは、電熱ヒーターの曇り止めをつけていたが、これは電気装置だけで25万円余計にかかり、しかも、水を使った横沢製に比べ曇りやすい。 横沢製ミラーは、長野県のベンチャー企業目利き委員会事業で、Aランクスペシャルをもらい、100万円の援助をもらったそうだ。県のレベルでは、100万円が限度のようで、少ないなあと思ったが、金額が問題ではなく、別の効果があるとわかった。 県のお墨付きは、他県や韓国等の会社から特許を売ってくれと言われた時に、「県としても雇用の関係があるので‥‥」と断ることができたり、相手方も、小さい会社とタカをくくってかかれないようになるので、製品化する際の契約や提携に、役に立っているようだった。 また、県のAランクスペシャルをもらった為、TVが何社も取材し放映したことで、銀行が「投資します」と言ってくれるそうで、これも効果の一つ。
サンブライトエンジニアリングは、社長が交通事故にあった経験から、発光ダイオード電球を使った信号機の開発と、電気使用量を少なくすることでコスト削減により普及し易くなるようにと考えて取り組み始めた。 横沢社長は従業員が来る前に工場を温めようと、冬の朝早く出勤する際、カーブミラーが曇って危険を感じ、また登校時の子ども達の安全も考えて取り組み始めた。 中村製作所は海外へ仕事がどんどんシフトしてしまう状況の中で、常に新しい技術を開発し世界の中で負けない力をつけることで、従業員や地場産業を守っている。 長野県に、世界的な開発を行っている小さな企業があることを、すごいなあと嬉しく感じるとともに、このように暮らしを守る熱意がベンチャー的精神の『基』だと感じた。
今回訪問させていただいた3つの企業と、長野県とのかかわりは様々だったが、長野県としてどう支援すればよいのか。支援の仕方は一律ではいけないと感じた。 ベンチャー企業は強い思いで仕事をしているから、たとえ補助金がなくても思いを遂げる為に仕事をする。補助金を出すことそのものより、そのような企業が活躍し易い場を創るのが行政の仕事だと思う。長野県ベンチャー企業目利き事業もその手段の一つであり、それだけにとどまらない支援のあり方を、現場の声を聞きながら、模索する必要がある。 どちらかというと、これまではベンチャー的ではないのが行政の仕事であり、その行政が時代の先端をいくベンチャー企業への支援を考えるのは、難しいのかもしれない。しかし、幅広い情報の集まりやすい場所として、行政がコーディネート役を果たすことは、十分出来ると思う。今後の長野県に期待したい。
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