2005 年
5 月
5 日
隙間の話、歓迎の『北山早苗・県政調査室』
〜さわやか早苗日記375〜
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昨年暮れに豊科の事務所を引き払い、今月から自宅で県政調査室をオープンした。 玄関に県政調査室のミニ看板を掲げたとたんに、島田基正県議が森世紀工房の木工家具デザイナー小田原健氏と一緒に立ち寄ってくれた。 森世紀工房は信州産の間伐カラマツを活かした家具などを造り、首都圏をターゲットに販売するプロジェクトのもとに創られた工房だ。ヤニとねじれで敬遠されて来た若いカラマツを、技術とデザイン力で使いこなしている。長野県の山林を守っていくためには間伐材の利用促進が必要不可欠で、小田原さんの仕事は隙間を埋めるような仕事だ。 安曇野の企業と連携し、森世紀工房の安曇野シリーズを展開しようとこの辺り訪れたそうだ。
調査室は宣伝もしなかったが、我が家は、以前から土日と祝日はアトリエを開放していることもあり、県外の観光客や近隣町村の方、知り合いが訪れた。
生まれながらに心臓疾患がある方が家族で訪ねて来た。子どもの頃から手術を繰り返し、3人の子宝に恵まれたことを奇跡と喜びながらも、真ん中のお子さんに軽い発達障害があることを案じていた。 福祉施策が進みつつあるが、軽度の障害や、知的障害を伴わない身体障害は、支援制度の隙間に置かれている。少し手を差し伸べたり、理解が進むだけで、持っている力を生かせたり、自律してやって行ける人たちが多いが、残念なことに日本は経済性や効率ばかりが優先される社会だ。 「動物が大好き」で、テラスにつないだ我が家の犬をかわいがってくれた。ゆったりした時間が流れている子なのだ、この子が大人になる頃には、両親の願い通り、お互いの良さを認め、支え合いながら地域の中で暮らして行ける長野県になっていて欲しいと思った。
私が小学校に勤めていた時6年生だった教え子が、友人と突然やって来た。何度か我が家に来てくれたことはあるが、今回は星を見たいと買った車に泊まりながら旅行している。 派遣社員で務めていた大手菓子メーカーの工場をやめ、近々、粘着材等をつくっている化学工場で正社員として、一緒に来た友人と働くとのこと。 菓子工場では正社員と同じ仕事をこなし、レーンの責任ある立場にもなったが、派遣の契約である為、何年経っても正社員にはなれない。不安定な雇用形態であったり、待遇にも差があるため、年齢的にも正社員になりたいと転職を決めた。 フリーターやニートと呼ばれる20代、30代が増えている。定職に就きたがらない気ままな若者と見られがちだが、実は違う。会社側が派遣社員や契約社員として彼らの労働力を安く使い捨てているのが、今の日本の現実だ。若者が悪いのではない、昔のように、数年頑張れば正社員になれることがないのだ。「政府は正社員として雇用するようにという通達を出したようだけれど、全く当てにならない」と二人は話す。 こどもの日の今日、新聞には日本の15歳以下の総人口比が13.8%で諸外国の最低水準と載っていた。『次世代育成支援対策法』が施行され、地方自治体や企業が子育てし易い環境を整備する行動計画の策定が義務づけられたが、それ以前の問題がある。正社員になれない男性は結婚も躊躇する。 教え子は不登校の同級生を励まし続けた心優しい子、30歳の友人は3人子どもが欲しいと言っていた。化学工場はマスクをつけながらのきつい仕事であるようだ。社会の隙間にあって、優しく真面目な彼らが、私たちから上の世代のつけを背負っていると思うと、やるせない気持ちだ。体に気をつけてと願い見送った。
社会や長野県にある隙間の話、歓迎の県政調査室は土日・祝日の1〜5時にやってます。
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