2005 年
5 月
18 日
一般廃棄物施設に対して、住民が県に公害審査会の申し入れ
〜さわやか早苗日記377〜
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昨日は、飯山市藤沢地区に建設が予定されている岳北広域行政組合の新ごみ焼却施設について、飯山市民が、県公害審査会の調停を申請する申し入れに、勉強も兼ねて同席した。 公害審査会は国の公害苦情・紛争処理制度に基づき、裁判に持ち込まれる前に、簡単な手続きで公害の苦情や紛争を早く解決する為に準備されている制度だ。長野県では30年間に30件の開催事例があるが、主にゴルフ場の農薬被害で、あとは騒音被害など。廃棄物に関しては、民間のプラスチック処理施設で健康被害の恐れがあるとして申請が出されたもののみだ。 公害審査会は裁判とは違い調停なので、譲れる点と譲れない点を探し、合意の形成を目指すものであって、県の役割は勝ち負けを決める行司役ではない。県は場を設定し、弁護士、学識経験者などの専門家による公害審査会委員の中から、知事が任命した委員によって調停が行われる。また、調停なので、申請に対して相手がテーブルに着かないと始まらない。
今回の公害審査会・申請予定者の一人、Mさんは、施設の住民検討委員会のメンバーだった。検討委員会では沢山の意見を出したが、飯山市などは「ご指摘はもっとも」と言いながら、検討結果をどんどん変えてしまったそうだ。 候補地についても、検討委員会案を全て排除し、藤沢地区のみがどうぞと言ったから決めたと主張、実は19年4月の施設可動に間に合わせる為に藤沢しかないと決めた。昨年、環境アセスを行う前から用地の整地等を始め(写真)、今年の4月になってやっと地元住民説明会を開き、資料も示さずに「全く安全な施設」と説明し、「地元に恩典があるから同意するように」と話した。 またこの地域は、年間80%以上の高率で気温逆転層が発生しやすい盆地地形で、煙突から発生されるガスが拡散されにくい。しかし、広域組合が昨年12月にまとめた環境影響調査では、気温逆転層の一番発生しにくい冬場にたった5日間の上層気象観測をしただけ。1年を通じた調査がなされていない。 この場所だと250〜300mもの高さの煙突が必要になるが、計画されている煙突高は59mであり、周囲を高い山に囲まれている地域に高濃度の大気汚染物質が停留する可能性が高い。
また、飯山市だけでなく、木島平村、野沢温泉村の多くの住民が、48億円以上もかかる施設建設費について、自治体の財政を圧迫するものと強い懸念を寄せている。 なお、現在稼働中の施設は煙の上空への拡散条件の良い小高い丘の上にあり、財政状況等も考えた時に、現行施設を補修しながら使う選択肢も考えられる。
現在県が策定をめざす廃棄物条例は、市町村や広域組合の設置する一般廃棄物処理施設についても、事前協議制度を設けようとしているため、市町村長や市町村の意向を重視する県議達からの反発で、未だに提案されずにいる。 県はこれまで市町村からの届け出を受理しただけで、指導も殆どすることはなかった。市町村は専門家がいない中で、施設設計や環境アセスもコンサルタント会社に丸投げし、必要な施設だからと建設ありきで進められて来たのが実態だ。しかし、被害を被るのは住民である点では市町村の一般廃棄物施設も、民間の産廃施設も同じで、市町村のやることだからと見過ごしたら県も同罪だと、Mさん達は言う。
飯山市等の岳北組合が話し合いのテーブルに付くことと、市町村には、県民のために、環境面からも財政面からも、一般廃棄物施設の事前協議制度を含む廃棄物条例を認めることを望む。また、出来るだけ燃やさない、埋めない為に、産業界への排出者責任を、県と一緒に国へ働きかけて欲しい。
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