2005 年
10 月
23 日
ちょっと入り浸る事の出来る不登校の子たちの居場所、むつみ高校
〜さわやか早苗日記360〜
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(高校視察の続き)午後に行った南松本にある、信濃むつみ高校は、引きこもりや不登校、中途退学者の居場所となっている私学の通信制高校だ。 実は私、むつみ高校へはこれで3度目。最初は開校前の3月、県議選の最中、知り合いが集会で話をするようにと誘ってくれた。2度目は、県教委と民間で進める、不登校の子ども達のサポートプランの研修で訪れた。 高校改革プランの中の、一部の定時制の廃止と多部制単位制への移行には、殆どの県議が反対している。定時制高校は、不登校生徒の受け皿だからというのが主な理由で、できるだけ近くにないといけないと言うのだ。 しかし、私は定時制だけでは全ての不登校の子ども達の受け皿にはなり得ていないと思っている。そこで、むつみ高校の存在を知ってもらいたいと、林議員たちを誘った。
信濃むつみ高校は生徒を3県以上から集める広域通信制高校として、平成15年に開校した。インターネットを活用した自宅学習を基本にレポート提出、年間30日程度のスクーリング(面接指導)に出席しながら学ぶ。「ジェンダー」「環境」「命」「社会参加」などの社会的テーマが独自科目としてある。 校舎は自由な空間と人の出会いを大切にしようと、教室を分ける壁を極力なくして造られている。職員室はスタッフルーム(写真)と言い、ドアも仕切りもない。スクーリングがなくても、気軽に学校に行き、仲間やスタッフ(先生)と話したり、学校のパソコンで学習したりでき、子ども達にとっては「ちょっと入り浸る事の出来る居場所」となっている。学校には夏休み期間もあるが、生徒は毎日来るそうだ。 現在生徒数は342名、調査したわけではないが、心に悩みをもち、精神科にかかっている子供が6、7割いるとのこと。透析に通いながら、あるいは入院しながら外泊で来る子もいるそうだ。中には遠くから、赤ちゃんを連れて通う人もいる。
こんな生徒たちを支えるスタッフ(先生)38人には、やはり大きな負担がかかっているようだ。「閉校時間になっても、子ども達が残っているんですよね〜、だから結局夜遅くなってしまう」と、校長先生(ディレクター、別名ボス)。また、「失礼ですがお給料は公立と比べてどうなんでしょう?」と尋ねると、「基本給は同じぐらいですが、ボーナスは満額出せてません」と。運営は赤字、建設時の借入金もあるという。 授業料は年間35万円だが、今年度から長野県に何とか授業料減免対象校にしてもらい、50〜60人ぐらいの子供が家庭の状況に応じて半額までの免除を受けられるようになった。しかし、私学助成金は、2県にまたがる狭域通信制なら県の助成が受けられるのだが、むつみ高校は3県の広域の為受けられない。実際には長野県外の子供は9人に過ぎないのだが・・・。 こういう話を聞くと、「ああ、行政は本当に困っている人は助けず、いつでもどこでも助けるのは、決まって民間の身を削っての献身的な想いだけなんだよなあ」と、溜め息がでる。 不登園の子もいる穂高の森の幼稚園、引きこもりの青年たちの居場所虹の村等、やっと少し県などが支援してくれるようにはなって来たが、公立の幼稚園や施設等に比べたら、財政的支援は雲泥の差。
公立の定時制、多部制単位制だけでなく、むつみ高校のような人の想いで運営され、多くの子ども達の居場所となっている高校への支援も視野に入れて、高校改革再編案は創られるべきだ。 人目を気にし離れた学校の方が行き易いと言う不登校の子ども達も多い。「できるだけ近くにある定時制に」と主張する県議たちには、さまざまな子ども達がいる事を知って欲しい。
信濃むつみ高校 |
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