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2006 年 8 月 25 日    
暑い日の熱い北小倉区民の決意、真っ当な廃棄物行政を望むが‥‥
〜さわやか早苗日記404〜
 先週土曜日(8/20)、安曇野市三郷北小倉地区では区民大会を開き、地区内に建設されたA社の産業廃棄物中間処理施設について、稼働の反対を決議した。参加者147名の内、一人の保留を除く全員が反対、区ゴミ処理問題対策委員長への委任状も約370通届いており、これらを足すと、20歳以上の北小倉区民612名中の84.5%が、稼働No!を決議したことになる。
 同時に、もともと地元のM社が行っていて、区で許可して来た木材のチップ破砕施設についても、一人の保留を除く全員146名で、チップ破砕反対の決議をした。
 実は、A社がこの地元M社の土地を買って隣に産廃処理施設を建てたが、地元住民への説明がきちんとされてないことから、田中知事のもと、県が事業計画の承認を取り消し、A社に対して再度の住民説明を求めた。(05年2/17の日記参照)
 A社は、再度の住民説明を一旦は受け入れながら、その後、旧三郷議会に住民感情を逆撫でするような陳情書を上げたり、承認を取り消した長野県を相手取り裁判をおこす等、強硬姿勢に転じた。
 その上、A社は地元M社を事実上占有した形で(M社は経営・操業に一切関わっていなくなった)、木材のチップ破砕を大量に行い、近隣住民は、ひどい騒音や埃、屋根に積もるほど降ってくる繊維状の物に、毎日悩まされることになった。洗濯物も干せず、窓も開けられない状態が続いている。
 県松本地方事務所に改善を申込み、県も5回ほど指導をしたが、一向に改善されず、また、沢沿いの堤防上を、チップの積み出し等で大型コンテナ車が何台も通るため、改善を申し入れたが、聞き入れてもらえない。隣にある廃油処理を行っている別の会社(Z社)は、住民からの申し入れをすぐに聞き入れてくれたのに対して、A社の不誠実さは、我慢の限界を超え、許し難いとして、今回の区民大会での決議となった。

 古い公民館の中で、暑い日中に行われた区民大会。折り重なるようにして座っていた区民の手が、一斉に稼働反対!と挙がった時には、区民の熱い決意がひしひし伝わって来た。(写真)
 他にも、これまでに田中知事のもとでとってきた、県のA社に対する態度を継続して下さいという要望書を、村井新知事に提出すること等も、ほぼ全員一致で採決された。
 田中県政のもとでは、住民主体の廃棄物行政への転換がなされつつあった。例えば、県行政は業者の違法操業等に対して厳しい態度で臨み、そのお陰で、これまで長年に渡りひどい公害に悩まされ続けていた地域住民がどれほど救われたか。
 この県行政の態度は、業者泣かせのように思えるが、実はそうではない。地域住民や環境に対して誠実な仕事をしている(Z社のような)良質な業者を守り、育てることになる。違法操業等を行う悪質業者がのさばれば、このような良質な業者は価格競争に破れ、やって行かれず、倒産か違法操業をするような悪循環に落ち入り、悪貨が良貨を駆逐するようになってしまう。行政が悪質業者の違法操業等に対して厳しい態度で臨むことは、住民と良質業者を守ることなのだ。
 また、業者の立場は行政もなりうる。つまり、県の外郭団体である廃棄物事業団、市町村やその集合体である一部自治組合等によるゴミ処理施設も、業者と同じ、地域住民や環境に対する誠実さが求められるのだ。
 これまで市町村や一部自治組合の造るゴミ処理施設は、例えば、市町村境に造るケースが良くあり、何かあった場合に一番被害を被る隣接の他市町村の住民は、蚊帳の外に置かれてしまっていた(上田広域の処理施設等)。また、税金で造ることを笠に着て、人口予想やゴミ量を過大に見積もり、大きな施設を造ろうとし、将来の財政負担を心配する住民から訴訟を起こされるケース(飯山等の岳北広域等)、過大施設を実際につくってしまい、燃やすゴミが足りずに、分別したプラスチックのリサイクルゴミまで燃やしていたケース(松本広域等)もある。
 行政であっても、業者と同じ地域住民と環境への配慮、コスト意識が求められるのは当然であり、それが、県が議会に提案していた廃棄物条例には盛り込まれていた。しかし、県議会は「一般廃棄物施設(行政)と、産業廃棄物施設(業者)を同じに扱うのはけしからん!」として、継続・棚上げにしてしまった。

 さて、村井新知事は、長野県産業廃棄物協会の新年会にも招かれ、知事選に言及し、田中知事続投にNo!を唱えている。また、市町村のゴミ処理施設についても県議に口を揃える発言をしている。
 このような村井新知事が、地域住民と環境への配慮を優先し、ひいては悪貨が良貨を駆逐せず、良質な業者を育てるような廃棄物行政を行ってくれるのか?また、住民にばかり負担を課すのではなく、企業に責任を求めることでゴミ削減に成功した、環境と国民の健康優先のドイツや北欧のような廃棄物行政を、目指して行ってくれるのか?
 村井新知事に舵を握らせた県民、マスコミの責任は重大である。

 22、23日と県議会土木住宅委員会の現地調査があって、東信地区を訪れた。
 建設中の4車線道路や中部横断自動車道を見た多くの議員は、「道路は子どもたちに残せる財産」と言い、「オラとこも欲しい」と言っていた。
 また、建設事務所等の現地機関での調査では、「土木予算を削って借金を減らしたとは、何事だ」「建設業者を守る為に、受注希望型競争入札(談合をなくし、透明性、公平性、競争性を高める為に改革された制度)は、やめた方が良いのでは」「参加希望型競争入札(下請けからの脱却を目指し、地元の小規模企業が直接仕事を受けられるよう、800万円までの小規模に分けて発注する制度)は、職員の手間ばかりかかって、仕事が遅くなり、良くない」という意見もあった。彼らは、村井新知事に期待を寄せているようであった。
 帰りの車中では、高校改革(再編)のことが話題になった。地域合意の出来ていない高校統合にはストップをかけるらしい。私が「高校再編はやむを得ないと言いながら、地域合意の出来ていない所をストップするのは、無責任ともとられる。地域合意が出来ない所は、統合しなくて良いということか?」と質問したら、「統合しなくて良い」とのことだった。
 市町村の小中学校の、財政的理由による統合には反対しない彼らが、なぜ県の高校統合には反対なのか、よくわからない。単に田中県政時にやろうとしたから反対したかったのか?または、田中知事追撃の格好の材料にしたのか?
 10年以上も前から統合が必要だったにもかかわらず、吉村県政ではこれに触れず逃げて来た。それを田中県政になって、待ったなしの状態の中、手を付けたのだ。高校再編問題が選挙結果に影響を及ぼしたという話も聞く。だとしたら、田中康夫氏は貧乏くじを引いただけ、県民は政争の具に巻き込まれてしまったということになる。

 いずれにしても、多くの県議会議員が、道路も砂防ダムも欲しい、高校は統合してはいけない、福祉の切り捨はどうかと、あれもこれもと言うのは、あまりに無責任のように思えた。もしかしたら、村井新知事を、『うちでの小槌』を持った昔話のおじいさんと思って、夢見ているのかもしれない。
 「県議の票の餌食になった、行く先の見えない船が、今の長野県だね」と、知人が言っていた。


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