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2007 年 6 月 5 日    
地質上大問題!大滝ダムと浅川ダム。気分悪くなった人体不思議展
〜さわやか早苗日記441〜
 6月17〜18日に市民企画のダム視察バスツアーがある。浅川ダムの問題を考える参考にと、奈良県で、湛水試験中に地滑りが発生し集落移転ということで大騒動となった『大滝ダム』を視察する。当日は、地質面から大滝ダムについて調査し、問題点を指摘し続けて来た奥西一夫・京都大学名誉教授が、随行して下さる。
 会費は2万円(宿泊費12600円、交通費7400円)ですが、『ダムと地質』について学ぶ良い機会です。現在定員40名のところ、約30名の申込があり、残り僅か。ぜひ、多くの県民の皆様の参加をお待ちしています。
 問い合わせや申込は、信州ラプソディ事務局の平井草さんへ(携帯:090-7001-9855、Eメール:hirai_73@ybb.ne.jp)。詳細は一番下をクリックしてご覧下さい。

 2日には、共産党県議団と長野市議団が主催し、あおぞらとトライアル信州も声を掛けてもらい共催して、『浅川にダムはいらない県民集会』が長野市民会館で行なわれ、200人ほどの市民・県民が集まった。奥西一夫・京都大学名誉教授も駆けつけ、講演して下さった。
 私にとっては、ダム視察バスツアーに行く前の予習として、大変参考になった。

  1959年の伊勢湾台風災害を期に大滝ダム計画ははじまったが、ここは地滑り地帯であるとして、住民の反対運動が当初からあった。奥西教授によると、すでに大滝ダム建設に着手した後の、1997年や2000年に深い地滑りの可能性が出て来たため、国はコンサルに依頼して地質調査を行い、国の意向に左右されやすいコンサルからさえも、「地滑り地形は存在しないが、大規模な緩み対策が必要」との危機感を持った報告書が出された。しかし、御用学者などによる検討員会から「心配ない」という答申を得たとして、建設は続行されたそうだ。
 国の地滑り対策としては、ダム湖(予定地)とダム湖の少し上あたりに、アンカー(杭)を沢山打った。ここは、今回地滑りで集団移転を余儀なくされた白屋集落よりも下であった。しかし、予想通り、湛水ほはじめたところ深い地滑りが発生した。この地滑りは、国が対策工事をしたところよりも、もっとずっと深いもので、白屋集落の上から始まり、ダム湖のずっと下までに達するような大規模なもので、国が行なった当初の地滑り対策は、この大規模地滑りの上っ面に杭を打っただけで、全く無意味なものであった。
 しかし、国はこの事態を「予見は困難だった」と言い、開き直っている。コンサルからの指摘を握りつぶしたのは、誰だと言いたい。
 さらに、今度は「地滑りが予測されたから万全にやる」と言い、400億円以上もかけて地滑り対策工事を行ない(本体だけでも、大滝ダムには3480億円投入されている)、対策工事後、再度湛水試験を行うとしている。しかし、奥西教授は、この対策工事にも、国の地滑り範囲の認識の甘さを指摘し、疑問を投げかけている。再び湛水した際に、地滑りが発生した場合、高さ10m、5万立方メートル/秒の段波(土石流)が下流を襲うとのこと。
 大滝ダムは、まさに、一旦つくってしまえば、エンドレスの金くい公共事業となりかねない、ムダな公共事業の典型だ!
 浅川ダムも規模は大滝ダムに比べると小さいが、すでにダム湖に地滑り地帯を含むことは県や国も承知しているにもかかわらず、大丈夫と言っている、すごいダム計画だな〜。。。長野市を飯綱方向に望めば、高さ53m・頂上の長さ165mの巨大なコンクリートの壁がいつでも見えることになる。そしてこの壁を乗り越えて、土石流が浅川地区や下流を襲うやもしれないという爆弾を、長野市民は抱えることになるのだ。しかも、下流の内水災害には役に立たない。良いのかな〜、市民は、、、。

 『浅川にダムはいらない県民集会』では、野々村博美市議から益田川ダム視察の報告、和田あき子県議から大滝ダム視察の報告、石坂千穂県議からは「浅川ダムはあたかも決定されたかのように報道され、もう仕方ないという諦めの声があるが、まだ国から認可されたわけではない。公聴会でも賛成反対は半々だった。諦めることなく、反対の声を広げて行こう」という内容を含む、力強い現状報告があった。
 私も、「先日25日に国土交通省関東地方整備局に調査に行った際、浅川担当のW調査官が、まだ県からは整備計画案を貰っていないと言って、テーブルに置いてあったものは、長野県のホームページからコピーしたものだと言っていた」「W調査官は、関東地整の前は紀の川の担当で、大滝ダム関連の仕事をしていた人だそうだが、そのW調査官さえ、認可するには地元の合意形成が必要と言っている。公聴会で賛否半々では合意形成が出来たとは、到底言えない」「またW調査官は、諏訪圏のように当面1/50で整備を進め、1/100は目標数値としてもOK。最終的には県が決めれば良いことで、県が諏訪方式でと言えば、国は認可する。国が1/50、1/100と言うべき立場ではないと言っていた。」「石坂議員の言う通り、未だダムと決まったわけではないのだから、諦めずに反対の輪を広げましょう」とお話をさせてもらった。

 さて、私は、県民集会の前に、信濃美術館で行なわれている『人体の不思議』展を観に行った。私はこの展覧会を県や県教育委員会が後援していることに大変疑問を持っていた。全国的にも問題になっている展覧会だが、このようなことを、県衛生部や教育委員会がきちんと把握した上で、後援をするときめたのかも、情報公開した書類から見ると、大いに疑問である。でも、文句を言うのにも、実際に見てみないといけないと思い、観に行った。
 入場料大人1500円、中学生700円、小学生400円の『人体の不思議』展は、土曜日ということもあり、多くの家族連れでにぎわっていた。テレビ局や新聞社の主催ということで、大々的に宣伝しており、親子で勉強を兼ねて観に行ってみようということで、訪れたのだろう。
 しかし、にぎわっているわりには、無言で見ている人が多かった。私は見ている間中、生唾が出て来て、気分が悪かった。良く出来てる人体の不思議さに感動するという宣伝文句とは、ほど遠い感じがした。あちこちで行なわれた展覧会場に回された遺体はプラスチックにつけられた標本とはいえ、ボロボロだった。皮が剥がれ、無理矢理開かれたり、切り刻まれた遺体の顔に、観に来た人たちは何を感じたのか?少なくとも、会場で、「ワー、すごい!」というような、歓声を上げている人はいなかった。歓声が聞こえなかったのがせめてもの救いだった。
 私の知り合いが7年ほど前に大阪で『人体の不思議』展を観た際、妊婦の標本があったという。倫理的に大変疑問を感じたという。妊婦の遺体は長野の展覧会場にはなかった。批判が多いので外したのか、あるいは、長野と同時開催されている札幌会場に展示してあるのかは分からない。
 美術展や博物館などで、多くの展示を観たが、これほど観て嫌な気分になったものはない。
大滝ダム視察バスツアーのチラシ


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