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2007 年 8 月 10 日    
聞きおきだけはする知事なのに、何故、評価監視委の審議を拒む?
〜さわやか早苗日記450〜
 6日、浅川(治水専用)ダムについて、『公共事業評価監視委員会』で話し合われるかどうかに関心があり、傍聴をした。

 長野県は、事業着手から一定期間が経過した公共事業(国庫補助事業及び県単独事業)について再評価を実施し、必要に応じ事業の見直し等を行うことにより、公共事業の効率性及びその実施課程の透明性をより一層高めることを目的として、『公共事業再評価制度』を、平成10年11月に導入した。
 再評価の対象とする事業の範囲は、生活環境部、農政部、林務部、土木部、住宅部及び企業局が所管する公共事業のうち、次の用件を満たす事業と定めている。
(1)事業採択後一定期間(5年間)を経過した後も未着工の事業
(2)事業採択後長期間(10年間)が経過した時点で継続中の事業
(3)事業採択前の準備・計画段階で一定期間(5年間)が経過している事業
(4)再評価実施後一定期間(5年間)が経過している事業
(5)その他必要と認める事業
 再評価にあたっては、県の内部組織で構成される公共事業再評価委員会(委員長は副知事)で作成した再評価案を、第三者機関である『公共事業評価監視委員会』で審議してもらい、意見答申を求めた上で、最終的には知事を含む部長会議で決定するという手法をとっている。

 第三者機関の『公共事業評価監視委員会』の本年度初会合が6日あり、穴あきダムを柱とした浅川の河川整備計画について、県側は、
1、旧浅川ダム計画は中止された事業であり、今回の浅川治水専用ダムは全く新しい事業として計画したため、監視委が対象とする一定期間が過ぎた事業とは異なる。
2、国土交通省の再評価実施要領によれば、ダム事業では、学識経験者の審議を経て計画を策定した場合、「再評価の手続きが行われたもの」とみなしていて、県は河川法に基づいて三回の学識経験者会議を開いている。
との、2点で、『公共事業評価監視委員会』では審議しない方針と、主張した。

 これに対して、委員からは「要領を理由に審議しないのはおかしい、国交省に確認したのか」「同じ建設地点で、同じような事業費を使って、何が新しい事業か」との異論が相次いだ。

 昨年度の『公共事業評価監視委員会』(2007,1/30)で、浅川にダムを再び造る際に、評価委に諮るのかという質問に対して、原土木部長は以下のように答えている。
「計画が具体的になり、補助にたえられるだけのものになった段階で監視委員会の方にかける、そんな形になろうかと思っている」「監視委員会で以前に中止という形になっているので、審議いただき、事業が進むことが適当だという意見をもらって国の方へ説明するというふうに考えている」「浅川については治水をどうするかということ、最終的に補助に持ち上げるところまでいった段階で説明をするようになると思う」と言い、つまり、国に計画を申請する前に、評価委にかけると言っている。
 しかも、保母委員の「中身としても工事内容も変わるでしょう。これは同じ事業だというふうに見なされるものか。いや、それは違う事業だから、5年間経ってから監視委員会にかければいいと、こういう話になるのか」という再確認の質問にも、原土木部長は、「それはない。とにかく浅川についての事業は一時中止で、監視委員会の意見を聞いた段階で、国の方に補助という形で明確になっている。その施設の形がどうであろうと、補助を受ける際には説明するようになると思う」明言している。

 1/30の部長答弁からすれば、今回の土木部の「治水専用ダムは全く新しい事業だから、審議にかける必要がない」というのは、自ら言ったことを否定することになる。
 そこを委員に指摘されると、今度は土木部は「部長は”説明する”と言っただけだ」と、開き直った。しかし、議事録には”監視委員会の方にかける””審議いただき”とある。保母委員も「説明するではない。お諮りすると言うから、私は納得した。テープを聴かせてください!」と、一喝。
 まったく、土木部の主張は、お粗末なこときわまりない。しかも土木部は、「1/30の段階では、国の要領は把握していなかった」と。これには思わず吹き出してしまった。

 更に、「要領に則れば審議しなくてよいと、国交省にも確認した」と始めは主張してのに、委員から「昨日国交省に行って来たが、そんなことは一切言っていなかった」「いつ、誰に確認したのか?文書はあるのか?」と突っ込まれると、「口頭でやっている」「河川課の方で聞いた時に、地域河川局長がこれでいいだろうと、、、」と、段々あやしい答えになって来た。
 どうも、評価監視委員会に諮る必要性について直接聞いたのではなく、浅川治水専用ダムを国に申請する際の手続きの中で、土木部が勝手に解釈した様子。
 保母委員に、「国の要領は、長野県民が納得する解釈を心がけるべきだ。逃げ道がここにあるとばかりに持ち出すのは、どうか。二転三転して来た問題に真正面から付き合わずに、”姑息な手段で終ったよ”と思われるのは、県としても得策ではない。監視委員会も”上手く丸められて終りか、何をやって来たんだよ、オマエら”と言われるようなことではいけない。もう一度審議するべきだ。しっくりしない形で進むのは良くない」と言われてしまった。

 すると土木部長は、今度は「流域協議会にもかけ、公聴会も開き、学識経験者からも意見聴取し、6月県議会でも予算が審議された。長野市長、小布施町長の意見も踏まえてやって来た。これ以上どこを議論すべきか?評価監視委員会が決定権を持つのか?大多数が賛成していることだ」と。おおっ、予想通りに出て来た!
 内山委員「公聴会では賛成反対が半々だった。監視委員会にかけたら何故困るのか?」
 土木部長「議会では大多数で賛成された」
 保母委員「監視委員会はあくまで監視委員会、おかしいならおかしいと言うのが委員会だ」
 土木部長「県の意思決定にあたり、ご意見を伺うものだ。今回既に国へ申請し、県としての明確な意志が決定されたものであり、評価するのにそぐわない」
 保母委員「行政内部の評価を監視するためにつくられたのが、監視委員会の役割だ」「都合が悪くなれば、新計画とするのではいけない。(2/8の知事発表文書に)目標とする治水安全度100分の1、基本高水流量毎秒450立方メートルを踏襲しと書かれている。1/100、450tを踏襲するというのは、公共事業の目標そのものであり、継続している事業ということだ」

 聞いていて、土木部や部長の言い訳や開き直りが、あまりにバカバカしくて、滑稽だった。村井知事は、この議論の報告をどう受けたのだろうか?「ご意見だけは伺います、でもダム造ります」というのが、村井知事のスタイルなのだから、評価監視委員会で議論してもらい、答申を受ける事ぐらいしたって良いのに。あんなにも審議を拒み、ダム反対派委員の解任騒ぎまで起こしのは何故、、、?余程焦っているのか?後ろめたいことがあるのだろうか?
 そんなことはないと、胸を張れるダム計画であるなら、保母委員の言う通り、二転三転して来た問題であることからして、国の要領にある「その他必要と認める事業」として、公共事業評価監視委員会の評価を、正々堂々と仰げばよいのである。
天声人語でも批判された解任劇


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