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2008 年 4 月 15 日    
魂が抜け形だけ残った「県民参加の政策づくり」には魅力なし・1
〜さわやか早苗日記479〜
 県に「県民参加の政策づくり」というのがあるが、今年度は応募がわずか2団体にとどまっているそうだ。
 この事業はテーマに沿った政策を参加団体に提案してもらい、県庁内の提案会議で採用の可否や予算付けなどを検討するもので、田中全県政時の2004年度から始まった。採用された事業には、チャイルドライン(子どもの悩みを聞く24時間電話相談)など、教育や福祉、農業、自然保護関連等で、これまで行政が目を向けることのなかった事業が、県民の発想や取り組みを県が応援する形で行われるようになった。
 応募は04年度の22団体から、年々減っては来ていたが、今年度わずか2団体にとどまっていることについて、県では、「市町村でも住民の声を施策に反映する仕組みが整って来たからではないか」などと言っているようだ。しかし、それ以上に、県民の間で、県政への感心が薄れて来ているため、もっと言えば、県には期待しないということの現れではないだろうか。
 田中前知事は「よそもの、わかもの、ばかもの」が、長野県や地域を変えていくきっかけとなると言っていたが、そのような『とんがっている人たちの発想やエネルギー』を、県民のための県政を創って行く上で活用していこうというのが、「県民参加の政策づくり」であったと思う。
 始まりの年には、ユニークなことに取り組んだり、情熱をもって活動に取り組む団体には、県から直接「参加してみませんか?」という誘いがあったと聞く。県民も「田中県政だったら、自分たちの活動やアイデアが、もっと広く県民のために生かせるようになるかもしれない」という期待を持って、参加してみようという気持ちになったのかもしれない。
 それが、村井知事になり、県民の情熱は冷めてしまった?というより、「村井県政じゃあね・・・」ということで、あてにしなくなったということではないだろうか?なにしろ村井知事の姿勢は、県職員は決められたことだけ着実に淡々とこなせば良いという姿勢だ。「よそもの、わかもの、ばかもの」等のとんがっているマイノリティの人たちの政策提案なんて、いちいち聞きたくないよという姿勢が見えているから、県民だって参加しないのではないだろうか。
 職員とて同じで、組織の中で目立ったことなんかやってはいけない。黙々と淡々と日々の仕事をこなしていれば良く、「同じ部所に2年ぐらいはいないと仕事はできない」という知事のもとでは、1年なんかで成果を上げてはいけないわけだから、県民の提案なんかに一生懸命耳を傾けてはいけないのだ。県民は、そんな雰囲気の人たちに、提案なんかしたくない、そういうことではないか。

 県は20年度予算の中で、これまで行って来た74の県単独ソフト事業を削ったが、この中にも「県民参加の政策づくり」で提案されて行われるようになった事業もあるだろう。
 「県民参加の政策づくり」ではないが、あおぞらで提案して実現した「学校給食米粉パン導入事業」の予算も2年間で打ち切られた。通常、新事業は3年間は継続されるものだが、成果が上がらなかったわけではなく、逆で、4割の学校で米粉パンが導入されるようになって来たという理由で打ち切られた。米の消費拡大や地産地消の役に立つ事業なのに、また、小麦粉の値段が上がり、小麦粉パンと米粉パンの差額を補助するこの事業が、もっと広く行えるようになるチャンスだったのに、打ち切られてしまった。
 このような県の姿勢では、「提案なんかしてもねえ…」ということになる。

 さて、本来なら県に提案して県が支援して然りというような活動をされている、県民の皆さんの観察会や学習会に12日に参加した。
 午前中に参加した観察会は、1997年4月14日に干拓堤防によって閉め切られた諫早湾のことを忘れられないようにと始まった、干潟・湿地保護の全国キャンペーン「干潟・湿地を守る日2008」の一環として、長野県の自然保護団体の皆さんが、安曇野市の御法田遊水池付近で行った外来種についての観察調査会。
 上の写真は、遊水池近くのわき水の小川で見られたコモチカワツボという、ニュージーランド産の外来種の巻貝(石に沢山ついているつぶつぶ)。川底の砂の上や石にびっしり、クレソンの葉にも着いていた。
 このコモチカワツボは、ゲンジボタルの幼虫の餌とする在来種の巻貝カワニナにそっくり。全国各地で自然回復や河川浄化の取り組みとして、ホタルの保護や放流が行われているが、ゲンジボタルの養殖には大量のカワニナが必要で、そのため、繁殖が容易なコモチカワツボがカワニナの代用として使わうケースが増えているとのこと。その養殖場から流出したり、また、カワニナと間違えて餌としてホタルと一緒に放流されたりしている可能性があり、自然の河川や用水路などでコモチカワツボが発見されている。
 コモチカワツボを食べたホタルの幼虫は、1/6しか成虫にならず、また成虫になってもオスの発光度は通常の1/2しかないとのこと。ホタルのメスは光の弱いオスを選ばないため、コモチカワツボの繁殖によって、ゲンジボタルが激減する危険がある。
 また、コモチカワツボは川底の藻類を食べてしまうため、藻類を餌にしている鮎や水生昆虫減り、水生昆虫を餌にしているヤマメやイワナも減ってしまう可能性がある。
 更には、コモチカワツボは卵生といって、体の中で卵を抱いて稚貝が孵るため、極めて繁殖力が強く、稚貝が動物の足や体、人間の靴底などについて別の河川や用水路に簡単に運ばれ、またコモチカワツボ自身が体に空気を取り入れて浮いて流れていって、他所に広がり繁殖するそうだ。
 このように、外来種のコモチカワツボが強い繁殖力によって日本に広がると、生態系に大きな影響を及ぼす可能性がある。アメリカやヨーロッパでは生態系が破壊されると、大きな問題になっている。
 観察会の主催者のNさんは、昨年安曇野市の拾ヶ堰儀でコモチカワツボを発見したが、先週、ここ、御法田遊水池の湧き水の小川で見つけた。すでに松本平や安曇平の河川や用水路に広がっているかもしれないとのこと。
 神奈川県などはすでに問題視をして、釣り人に靴底や網の消毒を呼びかけるなどの対策を取り始めているが、豊かな自然が売り、ホタルの保護や復活が至る所で盛んな長野県は、全く無対策。今、対策をとらないと。爆発的にコモチカワツボが増える可能性があるというのに・・・。(次回に続く)


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