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2009 年 1 月 22 日    
みんなで変えていこうと言うオバマは田中康夫流、対する官僚知事は?
〜さわやか早苗日記506〜
 アメリカ時間の20日に、オバマ氏が新大統領に就任した。
 その少し前、日本時間の20日夜に、内外情勢調査会長野支部が主催して、白鴎大学教授で政治評論家の福岡政行氏の講演会があり、聞きに出かけた。福岡氏は「残念ながらオバマは4年で終わるだろう、理由はアメリカ経済が良くならないからだ。環境ニューディールと言っても、ものづくりを止めた国が、立ち直るのは難しい」と話した。
 後援の後の親睦会で挨拶に立った村井知事は、福岡氏の言葉を受けてなのか、「住民(国民)は、そこの住民(国民)を超えるような政治を持つ事は出来ない」と言い、「日本人は、他国の大統領の就任に熱気している、全く呑気な国民だ。アメリカは日本とは比較にならないほど始終殺人が起きている国、それを知らずに、オバマのアメリカにフィーバーするのはいかがなものか」と言っていた。
 村井さんは、日本の方が優れていると言いたかったのか?それなら、「実は、技術力やものづくりで優れている日本こそ、環境ニューディールが実現できる可能性がある」とでも言ってくれれば良いのだが、そういう言い方ではなかった。むしろ、「国民や長野県民を民度が低いと馬鹿にし、だから、ろくな政治家がいない、よって、政策は官僚に任せなさい」と言っているかのように、聞こえた。

 13日には臨時県議会があり、村井知事が提案した『臨時経済対策の補正予算案』が審議された。補正予算によって行われる事業の規模は、市町村との折半事業や債務負担行為によるものも合わせると、合計で71億9,845万4千円。知事の提案説明では、「くらしの安定、生活者への支援、雇用の確保の3点を内容とし、従来の公共事業を中心とした経済対策とは一線を画し、産業から県民生活まで幅広く対応することとしているとのこと。
 しかし、私はこの予算案に反対した。理由は、
(1)30億7,000万円という安易な県債発行が、再び県の借金を増やす引き金になりかねない
(2)一番困っている失業者の雇用確保と、製造業等の中小企業への積極的な支援に欠け、緊急への対応になっていない
(3)土木建設に偏った公共投資で景気高揚をという古いやり方は、その場限りの対策にすぎない
ということだ。(詳しくは一番下、反対討論をクリック)
 残念ながら、反対は私一人という、圧倒的多数で可決した。

 反対討論の中で、私はオバマ氏の500万人のグリーン雇用政策や、環境経済学者のレスター・ブラウウン氏の「グローバル経済を生態系と調和するものに再構築しなければならない。持続可能な新たなる経済、エコ・エコノミーの選択こそが、経済と環境の危機を乗り越えるもの」という言葉を挙げ、「長野県の経済対策も、緊急とは言え、応急措置的な対策ばかりではなく、先を見越した対策も必要です。経済不況は長期になる事や更に悪化する事が予想されるため、産業構造の転換を視野に入れた取組みも、どんどん始めるべき。自然環境や中小企業の技術力に恵まれた長野県こそ、その先頭に立つべき。いい加減に、『土木建設工事の公共事業を増やせば、景気が良くなる』という古くさい発想は止めて、ダム建設や新たな道路建設等の大型公共事業は見直し、給与カットや徹底した歳出削減で公債費の発行を極力抑え、福祉や環境部門への産業構造の転換を図り、雇用を増やす政策に、あらゆる知恵を絞って待ったなしで取組むのが行政の役割、今一番必要な『緊急』の経済対策だ。今回の経済対策は少しも『緊急』とは言えず、そのための一般会計補正予算案には反対。真の緊急経済対策を提案し直す事を求める」と言った。
 議会が終わると村井知事が副知事を従えて、議会棟にお礼参りする。あおぞらの部屋の入り口に来た知事は「オバマは70兆円借金してやる」と言った。なので、私は、3日後の16日に知事への『20年度の予算・政策要望』の中で、「大金をかけずに、長野県発のエコ・エコノミーの実現を」という提案を入れておいた。(あおぞらのHP参照)

 昨日今日のオバマ政権誕生を解説するTVの中に、オバマ氏は草の根の市民の力で大統領になったと報じるものがあった。その選挙スタイルは、田中康夫氏が2000年に長野県の知事に初当選した時と、全く同じだった。また「変えるのは皆さんですよ!」と言うオバマの政治スタイルも、田中康夫と同じだ。
 最近、新党日本の「日本の歴史を作れ!オバマに学ぶCHENGE論」という田中康夫にインタビューしているパンフレットを読んだ。でも、「田中康夫が先、オバマのほうが(真似ではないだろうけれど)後」なんじゃない?と、思った。

 それまで政治に無関心だった人たちや若者が、オバマに関心を持ち、インターネット等も使って支持の輪を広げていったのだ。でも、ネットの世界だけで支持が広がったわけではない、オバマに実際に会った人々が、「人種や様々な違いを乗り越えた多様で新たなアメリカを、世界を、みんなで創っていこう」という強い意思を感じ、自分もそこに参加して一緒に創っていきたいと、行動したのだ。
 村井さんの古くさい官僚体質には、こういうものは肌に合わないだろう。政治は市民が行うものではなく、行政組織が黙々淡々と行えば良いもの、市民はボランティアで汗だけ流して協力だけしてくれれば良いと。オバマ熱も、現実に直面してやがて冷める、ほら、長野県が良い例でしょうと。
 そうそう、長野県はどんどん後戻りしている。景気対策にかこつけて、僅かに残る田中改革の一つ『談合防止の入札制度改革』も、自民党県議たちの強い意向に押されてとうとう「県の小規模事業は地方事務所単位で発注 」することになった。減らして来た借金がまた増えるのも時間の問題のようだ。
 私の「安易な県債発行が、再び県の借金を増やす引き金になりかねない!」と言う緊急経済対策の反対討論中も、「いらないのは、オマエだ」と飯山のM県議たちからのヤジ。村井県政ののどに刺さった刺の私の討論さえなければ、満場一致だったのにネエ。13日の臨時県議会中、頭痛がし、頭の血管がパンクしそうだった。家に帰ったらケロリと治ったから、完全にストレス、刺も楽ではない。

 この日記を書いていたら、兵庫県の20代の方からメールが届いた。私の道州制の事を書いたブログ(早苗日記)を読んで、共感してくださったとの事。「今日のニュースで大阪の橋下知事と経団連の御手洗会長が道州制を推進していくということで協力するという話をしていますが、このような財界の都合のいいルール作りのために、歴史ある都道府県を失ってはいけないと思う。住民の声をきちんと届かせるには、小さな多くの町村の存在、そして中間自治体としての都道府県の存在が必要」と書かれ、「頑張ってください」と最後にエール。
 私もエールを送りたい、「若い人がこれからどんどん政治に参加してくれるような気がする。若い人にツケを残そうとする今の政治が、このまま続くはずない。頑張って!」と。
村井県政の緊急経済対策に反対討論


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