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2010 年 1 月 17 日    
格差のない社会をつくるための必需制度、ベーシック・インカム。今の日本にこの制度がつくれる人(政治家)は誰?
〜さわやか早苗日記525〜
 「やさしいベーシック・インカム」という本を読んだ。(新田ヒカル・星飛雄馬著、サンガ発行)
 ベーシック・インカムはBacic(基本的な)income(収入)ということで、日本語では「最低限所得保障制度」「最低生存収入保障制度」などといわれる。1、2年前から言葉は聞いたことがあって興味を持っていたが、この本を読んでみて、今の日本が置かれている問題を克服して、めざすべき社会を実現するためには、 BI が必要不可欠に思えて来た。
 以下、本の内容の一部を紹介する。

 まず特徴は、「全ての国民に給付される」「無条件に給付される」「生涯にわたって給付される」ということで、赤ちゃんからお年寄りまで全ての人に等しく一定額が給付される全く新たな社会保障制度だ。
 デンマークなどでは、似たような制度があったり、北欧やドイツでは関心が高まっているが、未だベーシック・インカム(BI)を実現した国はなく、また方法論もこれからで、私たちの意見によってつくられていく制度とのこと。

 今、深刻な経済不況もあって、生活保護を受ける人が急増している。2009年1月の段階で生活保護世帯は前年同期比5万3463世帯増の116万8354世帯、生活保護受給者数は前年同期比6万1706人増の161万8543人となっていて、1951年に調査を開始して以来過去最多とのこと。この後、更に増えていると思われる。
 本では、生活保護の問題点をあげ BI導入でそれが解決できると説明している。
1、受給資格があるのに受けられない人がいる…申請プロセスがハードルとなって諦めてしまう人がいる。
2、本来は受給資格がないのに受け取る…不正受給や暴力団が資金調達に悪用など。
3、1や2が起きないよう審査するのにコストがかかり、全て税金で賄われている
  BI は、全ての人に等しくだから、1〜3の問題はなくなる。

 更に、
4、労働意欲を削ぐ結果となる現行の生活保護制度…例えばちょっとしたアルバイトなどして2万円稼ぐとその分保護費が削られる。結果として給付額以上の収入が得られるようにならない限り、生活水準は向上せず、これでは誰でも労働意欲が無くなる。何らかの事情があって働きにくい状況にある受給者が、今のような不況下で、保護費以上の収入を得られることは難しい。
 BIでは、最低限の衣食住を得た上で、自分の状況に無理のない範囲で収入を増やしていけば良いことになる。
5、生活保護制度はプラーバシーを侵害する…家族への扶養放棄の意思確認をとるため、後ろ向きにならざるを得ないイメージもつきまとう。
 本来生存権を保障するのは国であるにもかかわらず、家族に求めているのが現行制度、BIは国が保障するため、プライバシーも侵害しない。
 他にも、受給要件に持家の売却とか、生活用品にも制限があるが、BIに条件はない。
 私は、松本などで生活保護申請者が門前払いされぬよう支援をしている「生存を支える会(仮)」という市民団体でお手伝いをしている。(仮)とは本来行政が行なうべき生存権の保障が出来ていないため、市民が関わらざるを得ない今の状況を変え、本来このような会がないことが望ましいという意味で(仮)ということ。それは、現行の生活保護制度では難しい。
 生存権の保障は、BIを根本に据えておくことが必要だ。

 次に本では、BIの必要性として、超少子高齢化・借金大国の日本では世代間格差が大きすぎて、現行の年金制度は破綻が目に見えていると述べている。
 日本では、ワーキングプアや格差問題が益々増大しているが、正社員比率の多い中高年層と非正社員比率の多い若年層の経済格差は広がるばかりで、ここには、今の日本に広がる世代間の格差問題が隠されているというのだ。
 高度成長が終わり、親の世代より若い世代は確実に貧しくなるという時代を、数値的にみると驚く。2005年版の経済白書によれば、年金や医療などの受益と負担の関係は、60歳以上は4900万円の受け取り超過なのに対して、20歳未満は4600万円の負担超、祖父母の世代と孫の世代では1億円ほどの格差がある。このような世代間格差を国際比較すると、日本の世代間不均衡は世界一、しかもカナダの500倍、アメリカの10倍、ドイツの5.5倍、2番目に大きいイタリアの3.9倍だというのだ。
 これを政治的に解消しようとしても、既得権を持っている中高年の方が圧倒的に人口が多いため難しい。少子化対策でも、人口が無限に増加しない限り現行の年金制度の維持し続けることは難しく必ず破綻する。
 私たちはここから脱却しなければならず、それは、新たな社会保障制度としてBIの導入しかない。
 
 更にBIの財源は
1、各種社会保障制度をすべてBIに統合
2、国民年金を廃止しBIに置き換え
3、雇用創出のための公共事業を整理し、BIに置き換え、仕事からお金という形の援助に
4、防衛費予算のカット
この組み合わせで、国民全員に5万円/月の一律給付が出来るとのこと。
 更に、無駄の極みである社会保険庁をなくすことや、生活保護審査などに携わる公務員が必要なくなることから人件費の削減、特別会計をなくしてそこで運営されている事業を一般会計に移し無駄を省くなどすれば、更に財源が確保できると。
 消費税のアップも5万円のBIが入ってくれば理解が得られるとのことだが、私には、低所得者には負担が大きくなるので生活必需品の消費税アップはやめるべきと思えた。

 また、お金持ちにも一律に支給するのは…という意見も必ずあるが、BIの財源確保のためには効率的な運用による公務員人件費の削減が必要なので、支給は一律にすることが肝心。お金持ちからは税金で回収すれば良い。

 更なる詳しい内容は、本を読んでください。

 私は、これまでの日本社会が追い求めて来た経済優先主義から脱却し、「地域の文化や宝を生かし、自然と共生しながら、人と人の繋がりを大切にして暮らせる信州」をめさすべきと考えるが、BIで実現可能になると思った。これは長野県に限ったことではない、地方の農山村での心豊かな暮らしが、日本の国土を守ることになる。
 作者も言っているように、BIへの方法論はこれからだが、まずはやってみることが大事だと思う。

 さて、これを誰がやるのだろう、強いリーダシップで実行できる政治家が必要だ。新党日本のマニュフェストではBIに触れているが、現実的に考えて、今の日本で強いリーダシップで日本丸を引っ張れる政治家は小沢一郎しか考えられないというのが、多くの人たちの見方だ。しかし、今、小沢幹事長VS東京地検特捜部の戦いが繰り広げられている。
 この件で、 ケンミレ株式情報の『森田レポート』は示唆に富んでいる。森田謙一氏は、東京地検の『小沢幹事長潰し』は日本最大の懸念材料(1/8レポート)と言い、日本を変えるために「小沢幹事長でなければならない」と考える理由(1/15)が書かれている。
 小沢さんにぜひ日本の新しい歴史と、その大事な一つとしてベーシック・インカム制度をつくって欲しい。その後に、政治資金問題を、小沢さんだけをスケープゴードにするのではなく、グレーゾーンの多い制度そのものを変えることでクリーンにして欲しい。
小沢幹事長の関係先の『家宅捜索』で思うこと【森田レポート】


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